2014年関西地区中学入試について 第3回
前回は、今年の京都の中入試についてお話しましたが、今回は生徒たちが苦手にしやすい算数について全般的な傾向を振り返るとともに、対策にも触れてみたいと思います。
例年通り平面図形の「相似比・面積比」、立体図形の「容器と水の量」「立体の切断」など、図形の出題が多く見られました。立体図形が苦手という場合は、まず平面図形の問題を徹底的に練習しましょう。立体図形は平面の集合体だからです。
平面図形に強くなるにはまずはテキストの例題のような、解き方の基本パターンを完全に理解する事だと思います。その際、テキストの図を見るだけでなく、自分で図を書いてみると理解が深まると思います。定規などは使わなくてよいので、自分でノートに大きめに図を書いて、自分で書いた図にどんどん書き込んで解法パターンを習得しましょう。その上で類題や入試問題にあたって、解法パターンの定着と、解法パターンを組み合わせて解くことに慣れておきましょう。
次に、今年の傾向として、数の性質や規則性の出題が増加しています。ある規則に従った数列などを提示して問題を作成し、答えを求めるパターンです。このような問題では与えられた条件を整理し、自分で規則を見つけ出す事が必要になります。規則がすぐに見つからない時は、条件に即して自分で数字を書き出してみましょう。いくつかの数字を地道に書き出しているうちに規則を発見できる事があります。また、効率的な解き方を見つける事も出来ます。普段から手を動かして書き出しながら規則を見つける練習をしておけば、入試の場で焦らずに問題に対処する事で出来るようになるでしょう。
いずれにせよ算数を苦手にしないコツは、労を惜しまず、紙と鉛筆を使って、自分で書いて解き方を覚え、覚えた解き方を使って類題を、これも紙と鉛筆を使って解いてみる事です。類題を解くときに大切な事は、間違いを恐れない事です。間違いを恐れて手が止まっていると前に進みません。間違えても良いので、持てる知識を総動員して解いてみましょう。間違っていれば修正して正しい解き方を覚えればよいのです。
お母様、お父様にお願いしたい事は、お子様が算数の問題を真剣に解いて間違えたとき、叱ったり不機嫌になったりしないで欲しい、という事です。間違いを恐れずに解きにかかるという事が、初めて見る問題にも果敢に挑戦する姿勢を作ります。そのような挑戦を繰り返す事が出来れば、算数を苦手にする事は無くなっていくでしょう。
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