ブランディングを成功させるために大切なことは?
ホームページで何を発信するか
ホームページ制作を決めたら、まず「何を発信するか」を考える
中小企業のホームページを制作するときに最もありがちなつまずきは、掲載する内容の原稿が作れないことです。ライターやホームページの制作会社のようなプロに任せたからと行って、ちゃんと伝わる内容が用意出来るとは限りません。その企業の理念や特色は長年事業をしてきた当事者にしか分からない業界独特の事情やアドバンテージが必ずあるはずです。それを外部のライターやホームページ制作会社が理解するにはかなりの時間が必要であり、おまけに自身が事業をしていてこそ理解できることが沢山あるので、できれば大筋だけでも原稿を用意し、ライターに文章を整えてもらうようなやり方が理想です。
「事業案内」はさらに原稿の作成が難しい
その企業の事業を具体的に説明する「事業案内」をライターなど外部に任せる場合は、じっくり時間を掛けてその会社の事業内容を理解してもらうことが必要です。ライターの側は「企業に寄り添って理解しながら仕事を進める」ということを宣伝文句にしていることがありますが、正直それはなかなか難しいことです。ましてや一般人にはあまり馴染みの無い業種になると、ベテランのライターでも的確な原稿を作ることは難しいでしょう。しかし、原稿を作るライターや担当者がどれだけその企業の事業内容を理解しているかが、ホームページを作る上で最も重要であり、ホームページの効果が現れるところです。
アプローチ方法をわかりやすく
次に大事なことは、自社に興味を持ってくれた人が、どうやってアプローチすればいいかをわかりやすく説明する必要があります。
例えば
◎連絡先や場所がわかりやすく表示されている
◎連絡方法がいろいろ用意されている
◎疑問点を簡潔に伝えられるような工夫がある
最低限この3つはクリアしている必要性があります。
また、電話はかける側が面倒に思うことが多いので、問い合わせフォームは必修ですが、その中身も十分に精査する必要があります。単純にお問い合わせ内容を書く大きなスペースがあるだけでは、質問する方もどういうふうに書けばいいかわかりにくいだけでなく、文章を書くことが苦手な人はそれだけで離脱する可能性もあります。問い合わせを受け取った側も質問内容の整理がしにくくなりますので、まずは質問のありそうなことをチェックボタンなどで返答しやすくするなどの工夫が必要です。
実績が豊富である事がわかりやすく表示する
実績ほど説得力のあるコンテンツはありません。いくら立派な宣伝文句を並べても実績の無い会社は信用されないでしょう。よく会社の雰囲気を伝えるためにスタッフの写真や現場風景をたくさんあげているホームページを見かけますが、スタッフが入れ替わるたびに写真を変更したり、本人の承諾をとったりなど面倒なことが多いだけで無く、社員からはほとんどの場合不評ですのであまりおすすめしません。親しみを表現したいのは分かりますが、そのスタッフ写真によって印象が大きく左右されますので、どうしても使用したい場合は注意が必要です。
ものすごい美人やイケメンが登場していたとしても、モデルの印象と会社の中身は全く関係ありませんのでスタッフの写真については使用する場合注意が必要です。
社会貢献も大事
最近ではそれにプラスして、自社の社会貢献やコンプライアンスについてページを割くところも増えています。ボランティア活動やSDGsの取り組みの発信も効果的です。
ブログを設置しましょう
事務的なインフォメーションだけで無く、スタッフや経営者のブログを積極的に設置しましょう。夏期・冬期休暇の案内や求人に関わる事など最低限会社の発信ができる場所だけでも最低限確保することは必要です。
スタッフの業務風景を写真で掲載するくらいならスタッフのブログがある方がよほど効果的です。
それに加え経営者の考え方や人間性が垣間見えるブログがあるとさらに効果的です。
ただ、いくら人間味が出る方がいいといっても、インスタグラムなどのSNSのようにいつもいつも日常の何でも無いことばかりがアップされても逆効果なだけです。自社の業務に関わることを中心に、あとは本人の業界に関する考え方や経験談などが掲載されていると、関連業界のアクセスが増える可能性があります。
また、ブログの発信は同業者間で自社のポジションを上げてくれる効果があります。いくらしっかりした仕事をしていて、それなりの規模がある会社でも、情報の発信がなければ世の中での認知度が上がりにくくなりますので、しっかりと情報発信をして認知度を上げることはとても重要です。
以上のような内容をしっかりと発信することで、ホームページの力を発揮させることができるはずです。形だけのホームページでは、その会社のモチベーションを疑われるだけでなく、新しいことへの取り組みに疑問を持たれたり、デジタルへの対応が悪そうだという印象を持たれてしまいます。知らない間に自社の評価を下げてしまうようなホームページは、一刻も早く作り直すことをお勧めします。