ブランディング 実施マニュアル 2 【ホームページ制作会社の選び方】

小泉達治

小泉達治

テーマ:ブランディング 実施マニュアル

ブランディングの要はホームページ

自社のブランディングでは要であるホームページが最も重要であり、SNSやリアルな販促で興味を持った人の受け皿として最初に構築すべきだということは前回のコラムで書きましたが、ではいったいどんな業者にホームページの制作を依頼すればよいのでしょうか?
もちろん必要以上にお金をかけるのは無駄ですが、必要な機能をちゃんと備えていて、後々の販促にも繋がる仕組みが無ければなりません。
ただ、その必要な機能というのがどこまでの機能なのかを判断するのが難しいと感じる方も多いことでしょう。
それは会社やショップによって事情が違いますから、一概には決めにくいことですが、そういうことをきちんと相談できて、しっかりとしたアドバイスができる業者で無いと、できあがってから何となくイメージが違っていたり、思っていたような機能が備わっていなかったというレビューをよく見かけます。
ここでは、そういう残念なホームページにならないための業者選びのポイントを上げてみたいと思います。

●ホームページ制作以外のことを業務としてやってないところは避けましょう。
→ビジネスはホームページがあるだけでOKというものではありませんから、広くいろいろな事に実績のある業者を選びましょう。

●ドメインやサーバーの契約を受託したがる会社は避けましょう。

→その業者が管理しているサーバーを契約したり、ドメイン自体もその業者が取得したがるのは、ホームページができてからもランニングの費用を獲得したいからです。後々業者を乗り替えたり、サイトを改良したりするときに不都合が出る可能性が高くなりますからドメインやサーバーは直接契約することをおすすめします。

●できあがってからの保守管理や更新などのメンテナンス業務を受託したがる会社は避けましょう。

→これも定期的な売上獲得の手法として最も一般的に行われています。それほど更新する予定が無かったり、メンテナンスの必要が無い場合は、定期的な契約より必要な時のみ依頼してもきちんと対応してくれる業者を選びましょう。

●「月々○○円で全てお任せ」的な宣伝文句の業者は避けましょう。
→ほとんどの場合ホームページの構造が決められていたり、自由度の低いサイトである事が多く、本当にホームページでビジネスを拡大しようとするのであれば、そういう契約は避けましょう。

●フリーランスなど一人で運営している業者は避けましょう。フリーランスが何人か集まってチームで動いているところも含みます。
→何かトラブルがあった場合などの対応が不十分だったり、他のクライアントと業務がかぶった場合などに十分な対応が出来ないことが多く、チーム制をとっている場合などは責任の所在が明確でないために、踏み込んだ対応が出来ないことが多く、クライアントとのトラブルが最も多いやり方です。

●その業者のホームページを見て、実績があまりない業者は避けましょう。

→ホームページの制作に限らず、デザイン会社に仕事を頼む場合は、とにかく実績のあるところを選びましょう。ホームページのギャラリーにいつまで経っても同じ作品が掲載されているような所は絶対に避けるべきです。

●その業者自体のホームページのを見れば、だいたいのレベルは計れます。
→ホームページの仕事を受注しようとする業者のホームページがあまり大したことがないようでは話になりません。

●原稿の作成や全体の構成、写真や動画、イラストなども一緒に相談できる業者を選びましょう。

→ホームページを制作する場合にはページ自体のデザインだけでなく、文章や写真、イラスト、動画などの質も大切です。そういったソースを外注に頼っているようではレスポンスが悪いだけでなく、コストパフォーマンスや完成度にも差が出てきます。

●何でもかんでもオンラインミーティングで済まそうとする業者は避けましょう。
→昨今の事情から、打合せをオンラインで済ませることが多くなってきましたが、会社の販促における最も根幹となるホームページの制作ですから、やはり顔と顔をつきあわせて話し合う機会を持ちましょう。

●写真やイラストを社内でこなせるところの方が何かと便利で納期も早く、最終的に割安になります。

→写真撮影やイラストを外注に頼っている会社はその分コストや時間がかかります。社内でこなせるところであればその分時間もコストも抑えることが可能です。

●クライアントの業務を十分把握してくれているかがとても重要

→一般的なホームページの制作会社は、ネット上のノウハウでサイトの構成やSNSの施策を組み立て、クライアントに勧めます。クライアントの予算内で自社に出来るだけ利益を落とせる方法を進めるのが通常です。しかし、ビジネスというのはホームページだけで完結するわけではありませんから、その会社の様々な背景を知った上でどんなサイト構成やページ構成が良いかを判断しなければならず、一般的なWEB施策の知識ではカバーしきれません。ただ、クライアント側にそれほど知識が無かったり、多少の知識があってもそれがWEBの範囲に限られていると、結局WEB上だけの施策に終わってしまい実際のビジネスにそぐわない物になってしまいます。

さて、ここまでいくつかのポイントを上げましたが、やはり最後に上げたクライアントの業務をきちんと理解できる業者を選ぶというのが最も大切です。補助金を使ったりするとどうしても業者のペースで進められてしまいがちですが、その点は特に注意して業者を選びましょう。

次回は「ホームページ制作で注意する点」について説明します。

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小泉達治
専門家

小泉達治(デザイン)

有限会社コイズミデザインファクトリー

ブランディングや商品企画、グラフィックデザイン、WEB・オンラインショップ構築、テキスタイルデザイン、プロダクトデザイン、イラスト、写真・動画を社内制作。企業のデザインをコンサルティングする実績多数。

小泉達治プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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