税務署が来た~~、相続税の税務調査について
今年の4月から実施されるはずだった相続税などの増税が見送られる可能性が高まってきました。
平成22年の年末に発表された「23年度税制改正大綱」は法人税率の引き下げと、各種財源の確保をするための消費税、所得税、相続税等の課税強化を盛り込んで、本来なら今年の4月に施行されるはずのものでした。
しかし、野党が過半数を占める参議院での審議が難航し、その議論をしているさなかに発生した東日本大震災により、参議院での審議は中断され、今現在は「つなぎ法案」による今まで通りの課税を6月まで継続することになっています。
この税制改正大綱は法人税の減税が盛り込まれている一方で、個人に対する課税については課税強化と節税封じが盛りだくさんの法案でした。
特に、資産に対する課税、つまり相続税に関しては、基礎控除の引き下げ、死亡保険金の非課税枠の制限、最高税率の引き上げなど、このまま実施されるとおそらく相続税の納税義務者が2倍程度に増えるだろうと言われていた大改正となる予定でした。
この法案の行方について12日の日経新聞に「税制改正法案の17年ぶり修正、法人税の減税見送り、所得税や相続税の増税も凍結の可能性」という記事が載りました。
国家の最も基礎的な社会整備を進めるための「税」、そして、政府の考え方を最も表現することが出来るのが「税制」です。「税制を見ると社会が見える、税制は社会を変える」とも思っているのですが、その変わっていく方向が見えないと納税者が混乱してしまいます。政府には出来るだけ早い段階で、次の税制を国民に対して提示する必要があると思います。