”訴訟ゼロ”経営を維持する秘訣
はじめに
事業を続ける中で、法務の判断に悩む事業者の方は少なくありません。
契約や取引先との関係、従業員のことなど、日々の判断が積み重なっていきます。
この記事では、そうした場面でまず整理しておきたい法務の考え方をまとめています。
事業を続けていると、契約や取引先との関係、従業員のこと、資金の問題など、
さまざまな場面で判断に迷うことが出てきます。
多くの場合、何か問題が起きてから初めて「法務」を意識するという流れになりがちですが、
実際には、問題が表面化する前の段階で、
考え方を少し整理しておくだけで避けられるケースも少なくありません。
この記事では、具体的な手続や個別の対応に入る前に、
事業運営で悩んだときにまず全体として整理しておきたい法務の考え方をまとめています。
「何から考えればいいのか分からない」と感じたときの、
ひとつの地図としてお読みいただければと思います。
事業運営の悩みは、法務を部分的に考えると負担が増えやすい
「この契約書だけ見てほしい」
「トラブルが起きたので急ぎで相談したい」
こうした場面は決して珍しくなく、必要な対応でもあります。
ただ、法務をその都度の対応として考えていくと、
・ 同じような問題が繰り返し起きる
・ 判断の基準がその場しのぎになりやすい
・ 後から対応コストがかさむ
といった負担を感じることも少なくありません。
事業運営における法務は、
個々の対応を始める前に、全体の構造を整理しておくことが大切になります。
事業運営における法務の悩みは、2つの視点で整理できる
事業者の方が抱える法務の悩みを整理して考えると、
大きく次の2つの視点に分けて捉えることができます。
トラブルを未然に防ぐための法務(予防の考え方)
・ 契約や取引条件をどう考えるか
・ 社内ルールをどの程度整えるべきか
・ どこで判断に迷いやすいのか
これは、「問題が起きた後」の対応ではなく、
問題が起きにくくなるよう事前に考えておく視点です。
経営判断を支えるための法務体制(相談先・顧問)
・ 判断に迷ったときに相談できるか
・ 事業の状況を継続的に理解してもらえているか
・ 責任ある判断をするための材料がそろっているか
こちらは、予防の考え方を含めた判断を、
継続的に支える体制の話になります。
この2つを分けて整理しないまま考えてしまうと、
「何から手をつければいいのか分からない」
という状態になりがちです。
トラブルを防ぐために、早めに考えたい予防法務の視点
予防法務という言葉から、
「完璧な契約書を用意すること」
「トラブルを完全になくすこと」
を想像される方もいらっしゃいます。
実際には、そうしたこと以前に、
・ 日常業務の中で判断に迷いやすい場面はどこか
・ 実務とルールがずれていないか
・ 誰か一人に判断が偏っていないか
といった点を一度整理してみることが出発点になります。
この視点を持っておくだけでも、
日々の判断が少し楽になったり、
後から問題になるケースを減らしやすくなります。
経営判断を支える法務体制として、顧問弁護士を考える
顧問弁護士については、
・ トラブル対応を任せる存在
・ 契約書をチェックしてもらう相手
・ 何かあったときの保険
といったイメージを持たれることも多いと思います。
ただ、実際には、
事業者側でどこまで考え方が整理されているかによって、
顧問弁護士の関わり方や役割は大きく変わってきます。
予防法務の視点がある程度整理されていると、
・ 相談内容が具体的になる
・ 判断の前提を共有しやすくなる
・ 必要なときに必要な相談がしやすくなる
といった形で、
顧問契約を検討する際の判断軸も明確になります。
事業者が感じやすい法務に関する誤解
ご相談を受ける中で、次のような声を聞くことがあります。
・ 「まだ規模が小さいから大丈夫だと思っている」
・ 「問題が起きてから考えれば足りるのではないか」
・ 「顧問をつければ、全部任せられるのではないか」
法務の必要性は、
事業の規模だけで決まるものではありません。
事業の内容や日々の判断の積み重ねによって、
必要性が変わってくることが多いものです。
詳しく知りたい方へ
事業運営における法務の悩みは、
置かれている状況によって重点が異なります。
トラブルをできるだけ防ぐために、何から整えればよいか整理したい方は、
→トラブルを防ぐための予防法務の考え方をご覧ください。
顧問弁護士を検討すべきか迷っている、または検討前に考えを整理したい方は、
→顧問弁護士を検討する際の整理ポイントで整理しています。




