個人様|相続・離婚

不倫・不貞・浮気の慰謝料請求をされた方へ

1 慰謝料を請求された

不貞慰謝料の請求をされる場合、まず、内容証明郵便などで相手方から通知文が送られてくると思います。
この通知文には、おそらく、○百万円を2週間以内に支払ってください、支払わなければ裁判を起こします、などと書かれていることでしょう。
とくに弁護士名で送られてきた場合は、そのとおりの支払い義務があると思い込み、言われたとおりに支払わなければ裁判を起こされてしまうと、きっと驚き、あわてることでしょう。

しかし、通知文に書かれた内容は、相手方の言い分にすぎません。
そもそも慰謝料を支払わなければならないのか、支払わなければならないとしても金額が妥当なのか、冷静に検討する必要があります。
何も、送られてきた通知文のとおりに決められてしまうわけではないのです。

2 慰謝料はどんな場合に発生するか

慰謝料は、不法行為によって、相手方に精神的苦痛を与えた場合に、その損害賠償として支払うお金のことを言います。
不法行為とは、故意または過失によって他人の権利や法律上保護される利益を侵害した行為のことをいいます。

もし不貞行為があったとしても、不倫の相手に騙されていて配偶者がいることを知らなかったとしたら、故意又は過失がないとして慰謝料を支払う必要がないとされる場合があります。
また、何回か食事に行って話し込んだことがあるだけというような場合、その行為が不法行為とまで評価されず、慰謝料を支払う必要がないとされることがあります。
配偶者がいることを知って不貞行為に至った場合でも、不倫相手の婚姻生活がすでに破綻した後のことであれば、法律上保護される利益がないとして、慰謝料を払わなくてよいとされる場合があります。

3 どれくらいの金額を支払わなければならないか

慰謝料が発生するとしても、必ずしも相手方から請求されたとおりの金額を支払わなければならないわけではありません。

そもそも精神的苦痛を金額に換算するのですから、正確な基準が決められているわけでもありません。
精神的苦痛が大きければ金額は高額になり、精神的苦痛が小さければ低額となるのは間違いありません。
そして精神的苦痛が大きいか小さいかは、さまざまな事情を考慮して判断され、それに基づいて慰謝料が算定されることになります。

例えば、不貞行為のため離婚に至った場合には、精神的苦痛がそれなりに大きいと考えられます。
反対に、不貞行為があっても離婚までに至らず、夫婦関係を継続したまま慰謝料請求をされた場合は、精神的苦痛はさほど大きくないと判断され、慰謝料は低額になる傾向にあります。

また、不貞行為の期間が短いとか1回だけなどは慰謝料が低額となる事情になり得ますし、相手の婚姻期間が短いというのも、慰謝料が低額になる事情になることがあります。

4 慰謝料請求をされたらどうしたらよいか

これまで見てきたように、慰謝料を請求する通知文が送られてきても、そのまま支払わなければならいと簡単にあきらめてはいけません。
本当に支払わなければならないのか、支払うとしてもいくらが妥当なのか、これを冷静に検討する必要があります。

もし支払う必要がないと判断した場合でも、最終的に裁判となった場合にどの程度の勝ち目があるのかを考えなければなりません。
それには、こちらにどのような証拠があり、相手方がどのような証拠を持っているかが関係してきます。
裁判となったときのリスクを検討した上、いくらかを支払って紛争を終結させるという方法もあるでしょう。

慰謝料を請求する側は、できるだけ高額な請求から交渉を始めたいと考えるでしょう。
こちらはこちらでさまざまな事情から妥当な金額を算定して減額交渉を行うことになります。
その場合、裁判となれば裁判所がどのような判断をするか、という見込みを持つことが大切です。
また、経済事情から分割払いとしてほしい場合は、毎回の支払いをいくらとするかに加えて、合計金額をいくらとするかを交渉します。
こちらの経済事情次第で、相手方もこれに応じた方が得策と考える場合があります。

交渉で解決する場合も、最終的に法的に有効な合意書を交わして、後に問題が残らないようにしておく必要があります。

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Mybestpro Members

拾井央雄
専門家

拾井央雄(弁護士)

京都北山特許法律事務所

エンジニア15年〜弁理士5年と弁護士としては異例の経歴を持ち、技術系分野に精通。知的財産や技術系法務のエキスパートとして数多くの事業者を支援。また自身が住職である立場から宗教法人のサポートも手掛ける。

拾井央雄プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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