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エリーゼのためにを1ヶ月で弾けるようになった中学生ピアノ初心者!

吉岡裕美

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テーマ:ピアノレッスン


中学2年生のRちゃんが、私の教室にやって来ました。

モニターを募集していることを聞いて、「ピアノ、やってみたい!」と。

モニターは無料レッスンを4回することにしていました。

中学生の初心者。

基礎ばかりやってもつまらないから、彼女の好きな曲を簡単アレンジして、4回で弾けるようにしてあげよう。

そんな私の予想はいい意味で裏切られました。

ピアノ初心者のRちゃんは1ヶ月で、「エリーゼのために」を弾けるようになったのですから!

私が作った超簡単楽譜とヤマハぷりんと楽譜の無料版は、こちらの記事からダウンロードして使うことができます。

[[大人のピアノ初心者の最速上達におすすめな無料で使える楽譜5選 !https://flowerlove.kumamoto.jp/otona-piano-syosinsya-osusume-gakufu]]

こちらでも初心者用楽譜を紹介しています。

但し、こちらには無料のものと有料のものがあります。

[[大人のピアノ初心者におすすめの曲!クラシックとポップスから紹介!
https://yh-ms-kumamoto.com/otona-piano-syoshinsya-osusume-gakufu]]


Rちゃんがやって来た!レッスン1回目


先月、Rちゃんがやって来ました。

彼女は小学生の時にアコーディオンを弾いたことがあると言い、右手は鍵盤のドレミファソの位置も分かり、自由に指を動かすことができました。

でも、左手で弾くのは初めてで、ヘ音記号の読み方も分かりませんでした。

それでまず、左手の指番号と鍵盤の位置を教えました。

また、指を伸ばして弾くので、「しっかりした音を出すために、指の先で弾くんだよ。 5本の指の長さは違うでしょ?どの音もちゃんと弾けるように、手を丸くして指の先から鍵盤の距離までを同じにするんだよ。」と言い、卵の形のケースを握ってもらいました。

これは、ピアノ初心者に手の形を覚えてもらうために使っているお菓子の入れ物です。



ピアノ初心者の方のレッスン時に重宝しています。



それから、両手で和音を感じて弾くことのできる佐々木基之さんの教本をやりました。



さすが中学生!

飲み込みが早く、一定のテンポでちゃんと和音を弾くことができます。



さて、Rちゃんに聞いてみました。

「弾きたい曲ある?楽譜が読めなくても弾けるように、簡単なコードを教えようか?
それとも基礎からしたい?」

「えっと、基礎からかな?」

Rちゃんの答えは私の予想に反していました。

若い子だから、Jポップとかの人気の曲を簡単に弾けるようにしてあげたらいいかなと思っていましたが、Rちゃんはちゃんと基礎からやりたいようです。

と言っても、4回のレッスンで「ピアノが弾けた!」という達成感を感じて欲しいので、私が作った「きよしこの夜」の超簡単楽譜で練習することにしました。

その前に「きらきら星」を練習して、「きよしこの夜」に入りました。

これはハ長調で書いていて、左手は1小節ベースの音を伸ばすようにしています。



音を伸ばす時に拍を感じてきちんと伸ばすこと、まずはどの音も強くしっかりと弾くこと、そういうアドバイスをしながら練習をしました。

これで1回目のレッスン終了です。

暗譜して来た!レッスン2回目


次の週、私はJポップやディズニーの簡単楽譜をいくつか準備して待っていました。

Rちゃんは習い事から続けてうちにやって来ました。

「Rちゃん、楽譜持って来た?」

「あっ、練習しててうちに置いてきました。」

「そう。楽譜はあるからいいよ。」

でも、ピアノの前に座ったRちゃん、楽譜なしでスラスラと「きよしこの夜」を最後まで両手で弾けたんです。

私はびっくり!

「うわぁ、覚えてるじゃない?!毎日練習したの?」

「はい、朝起きてちょっとだけ。習い事の宿題とか、朝からするんです。」

まあ!

いまどきの中学生を軽く見ていた自分を反省しました。

朝、学校に行く前にやるべきことをこなすなんて、立派ですねえ!

私も見習わなくちゃ!

Rちゃんは練習したらそのまま覚える子のようですね。

大学時代の同級生にもいました。

覚えようと努力しなくても暗譜しちゃう友達。

私はがんばって暗譜していたので、とっても羨ましかったです。

それで、「きよしこの夜」は終了。

次は、これも私が作った超簡単楽譜、バッハの「メヌエット ト長調」を始めました。



初めてのハ長調以外の曲なので、ト長調の仕組みを簡単に説明して練習開始です。

あと、最初はどの指で弾いてもいいんだけど、きれいに音をつなげて弾くためには指使いを考える必要があることも話しました。

これもすぐに終わったので、「何か弾きたい曲ない?」と再度聞いてみました。

「今、音楽の授業でベートーベンをやっているから、『エリーゼのために』を弾いてみたいです。

「そう?じゃ、そうしよう!」

そこで、これも私が作った「エリーゼのために」の超簡単楽譜の登場です。

「エリーゼのために」と言っても、最初の有名なところだけですけど。



「エリーゼのために」は、最初、力の入りにくい小指と薬指で弾かなければいけないので、基礎力アップの練習としても適しています。

「エリーゼのために」の楽譜のバージョンアップ レッスン3回目


今回は「エリーゼのために」をバージョンアップしていくために、ヤマハぷりんと楽譜から2種類の楽譜を準備して待っていました。

案の定、Rちゃんは前回始めた「エリーゼのために」超簡単バージョンが弾けるようになってきました。

それで、今度はこちらの楽譜で練習を始めました。

これは左手から右手へスラーで音をつなげる「エリーゼのために」の特徴が出ている楽譜です。

初めて左手部分が動く楽譜で、しかも左指をしっかり開いて弾かなければいけません。

左手右手がつながっている小節を取り出して、そこの部分だけをゆっくりと練習しました。



オリジナルに近づいて来た!レッスン4回目



さあ、4回目。

モニターレッスンの最後です。

Rちゃんは左手部分も上手に弾けるようになってきました。

でも、簡単なところは速く、ちょっと難しいところは遅くなりますので、「一番難しいところのテンポで全部弾こうね。あきる程ゆっくり弾いてたら、そのうちに指が覚えてスラスラと弾けるようになるんだよ。」とアドバイスしました。

Rちゃんの素晴らしいところは、そういうアドバイスを理解し納得して実行するところです。

最初から最後までゆっくりと同じテンポで弾くというのは簡単そうで、なかなか難しいもの。

つい弾けるところだけ速くなり、一つの曲として成り立たなくなってしまいます。

シニアの方にもいつも「『急がば廻れ』ですよ。」と言いますが、なかなか・・・。(笑)

次にバージョンアップした楽譜は、オリジナルにとても近いものです。

今までの楽譜は3/4拍子で書いてありましたが、こちらは3/8拍子で書いてあり、見た目からも「レベルアップしたなあ!」という気持ちになります。



Rちゃんが一番苦労したのは、この部分です。

左手を右手の方に持って来てなめらかに弾くかっこいいところですね。



でもレッスンの終わり頃には随分上手に弾けるようになりました。

これで、Rちゃんのモニターレッスンは終了です。

「Rちゃん、すごい!4回でこんなにピアノが弾けるようになったね!『エリーゼのために』を家族の前で弾いてあげてね。きっとお父さんもお母さんもびっくりされるよ。」

そう言う私が一番びっくりです。

まさか1ヶ月でここまでできるようになるなんて!

若いってすごいですね!

それから、Rちゃんはピアノレッスンを続けることにしました。

ピアノがとても楽しくなったのでしょうね。

次の週、生徒としてやって来ました。

そして前回のバージョンアップした「エリーゼのために」を弾いてくれたんですけど、驚くのはここです。

ゆっくりですけど、すごいですよね!



まとめ


ピアノを弾いたことがなかった中学2年生。

1ヶ月でこんなに弾けるようになるなんて、本当にびっくりしました。

彼女がここまで弾けるようになったポイントは、以下のようなことではないでしょうか。

  • 彼女の興味や状況に応じたレッスンができた。
  • 子供とは違い、ピアノを弾くのになぜそれが必要なのか理解して、基礎力をつけることができた。
  • 言われたことを理解して、素直に実践することができた。
  • 毎日、少しの時間でもピアノの練習ができた。


これからのRちゃんの成長がすごく楽しみです♪

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吉岡裕美
専門家

吉岡裕美(音楽指導)

吉岡裕美ミュージックスクール

35年間、小中学校で音楽教師を務めた経験をもとに、音楽に苦手意識をもつ受講生を笑顔に導く。地元の少年少女合唱団の指導を30年近く務め、その活動がNHKの番組に取り上げられたことも。

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