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人前で自信をもって歌いたい、お気に入りの曲を弾きたい、など受講生の思いを受けとめ楽しくレッスン

大人初心者も歓迎!ピアノ、歌、合唱指導のプロ

吉岡裕美

吉岡裕美 よしおかひろみ
吉岡裕美 よしおかひろみ

#chapter1

自分は歌が下手。その苦手意識を克服して歌を楽しみましょう

 小中学校で35年間、音楽教師を務めたのち「吉岡裕美ミュージックスクール」を立ち上げた吉岡裕美さん。「音楽に親しみ、豊かな人生を送ってほしい」との思いで、歌やピアノのレッスンを行っています。

 「音楽教師として数多くの生徒を指導してきました。そして、『自分は歌が下手』と消極的だった生徒が、コツをつかむことでコンプレックスを克服し、笑顔になる様子を何度も見てきました。当スクールでは、『私は音痴だから…』といった方が歌を心から楽しめるように、細やかにサポートいたします」

 吉岡さんは、うまく歌えない要因を3つに分類できると言います。1つめは、音程は聴きとれるが、声に出すとイメージしている音程と違ってしまうタイプ。2つめは、音程自体を正しく把握できず、自分の音程のズレに気づきにくいタイプ。3つめは他人から音痴と言われ、苦手意識をもっているタイプで学校の生徒にも多くいたそうです。

 レッスンでは、声を出すことをためらっている受講生がいれば、好きな楽曲の話など雑談で緊張をほぐし「自分が出せる声をひとつだけでいいから、あーって出してみてください」と伝えます。そして、どのタイプなのかを考え、本人の出しやすい音をベースに1音ずつ広げていきます。

 「練習を重ね、出したことがないような声が出るようになると、まずご本人が驚かれます。自信がつくと以前よりも生き生きとして見えたり、おしゃべりが弾むようになったり、表情や行動まで変わってくるので音楽の力ってすごいと思います」

#chapter2

ある男性の目標は、クリスマスに家族の前で「きよしこの夜」をピアノで弾くこと

 ピアノレッスンでも受講生に寄り添う吉岡さん。「大人になってから『ピアノを弾いてみたい』という方が増えている印象です。思い出の曲、お気に入りの曲があれば、何歳からでもぜひトライしてほしいですね」と話します。

 初心者には、イスに座る姿勢や鍵盤に置く手の形、指の動かし方から指導。ゆっくり1音ずつ弾くことから始め、複数の音を重ねる和音や、メロディーを奏でるためのリズムの取り方へと進めていきます。

 楽譜を読めない人には“コード弾き”を教えています。コードとは和音のことで、ドミソは「C」、レファラは「Dm」とコードネームがあります。このコードネームを見るだけで簡単な伴奏ができるようになり、レッスンを続けるとコードで伴奏しながら歌声をのせる“弾き語り”もできるようになるそうです。

 「最初から完璧に弾こうとすると、初めの1~2小節から先に行けず、最後までたどりつけない場合があります。まずは、どこをどう簡単にしたら曲の雰囲気を崩さずに弾けるかをアドバイスします。力がついてきたら音を加えていって全体的に仕上げていきます」

 ある70代の男性もシニアになってからピアノを始めたひとり。男性は「きよしこの夜」を弾けるようになりたいという希望を口にしました。そこで、子どもたちが集まるクリスマスに「きよしこの夜」を披露することを目標に掲げます。吉岡さんは男性が弾きやすいよう楽譜をアレンジ。右手はリズムを簡単にして、左手は1音をほぼ1小節のばすことで無理なく弾けるようにしました。

 男性は一生懸命に練習をして、めきめきと上達。コロナ禍のため、家族で集まることはかないませんでしたが、演奏をスマートフォンで録画。家族からは「お父さんが両手でピアノを弾いてる、すごい!」と感嘆のコメントが寄せられました。

吉岡裕美 よしおかひろみ

#chapter3

少年少女合唱団の指導は約30年。活動の様子をテレビ番組で紹介されたことも

 吉岡さんは、地元の少年少女合唱団の指導者も務めています。定期的に演奏会を開き、ハワイ公演も経験しました。

 「現地に暮らす日系の方たちが、私たちが歌う童謡を聴いて一緒に歌ってくれたんです。指揮をしていた私も団員も感激のあまり涙がぼろぼろ。自分たちの歌で誰かを癒やし、励ますことができるのだと、深く感じ入りました」

 そして2016年、熊本地震が発生。吉岡さんは「合唱団としてできることをやろう」と避難所などに足を運び、歌を届けました。復興を応援する取り組みが情報番組「あさイチ」(NHK総合テレビ)で紹介されることになり、番組メンバーが大津町を訪問。演奏会を一緒に盛り上げてくれたそうです。その後、1時間の特別番組も放送されました。

 「大勢の人が声を合わせるコーラスなどは元気が湧いてきますよね。だから、趣味のグループでもご要望があれば指導のお手伝いをいたします。合唱は、私にとって一番楽しい時間かも」とちゃめっ気たっぷりに笑います。

 コロナ禍では、合唱団の活動もままならない状況が続きました。みんなで集まることができない中でも吉岡さんは歌が放つエネルギーを信じ、中高生の団員たちと毎日オンラインで練習。オンラインレッスンは、すでにスクールで取り入れていたのでスムーズに行うことができました。

 「自分が関わった人が、音楽で笑顔に変わっていくことが何よりうれしい。好きな曲を自分らしい表現力で歌ったりピアノで弾いたり。そんな喜びを、多くの方に知っていただきたいですね」と語りました。

(取材年月:2021年8月)

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吉岡裕美

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吉岡裕美プロ

音楽指導

吉岡裕美ミュージックスクール

35年間、小中学校で音楽教師を務めた経験をもとに、音楽に苦手意識をもつ受講生を笑顔に導く。地元の少年少女合唱団の指導を30年近く務め、その活動がNHKの番組に取り上げられたことも。

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