太陽光発電システムでどれだけの電気をまかなえる?
「強靭かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法の一部を改正する法律案」が2月25日に閣議決定されました。
この法律には市場連動型の導入支援として、再生可能エネルギー発電事業者の投資予見可能性を確保しつつ、市場を意識した行動を促すため、固定価格での買取に加えて、新たに市場価格に一定のプレミアムを上乗せして交付する制度…「FIP制度」…を創設するという内容が含まれています。
再エネの主力電源化を実現するためには、再エネの発電事業者が他の発電事業者と同様に、市場で取引し電気を購入してくれる需要家を探したり、電気代の高い時に売電するといったことが必要になります。
しかしながら、これまでのFIT(固定価格買取)制度からの移行は、発電事業者にとって難しいため、市場での取引のスムーズな移行の方法として、ヨーロッパで導入されたのが「FIP制度」です。
以下にFIPの代表的なものをご紹介します。
①完全変動型プレミアムFIP
電力卸市場価格の上下に応じて付与するプレミアムが変動する型
②完全固定型プレミアムFIP
固定型のプレミアムが市場価格に上乗せされる型
③固定型プレミアムFIP(上限・下限付き)
完全固定型プレミアムFIPに売電価格の上限価格と下限価格を設定する型
市場価格が下落し、固定のプレミアムが上乗せされても下限価格を下回る場合は、下限価格が売電価格となります
逆に市場価格が上昇し上限価格を上回る場合は、上限価格が売電価格となります
④固定プレミアムと変動プレミアムの中間
一定期間(1ヶ月~1年程度)で市場参照価格を変動させる型
市場価格が下落しても売電収入への影響をある程度抑えられ、投資予見性が確保できることに加え、市場価格に連動して売電価格が変動するので市場を意識した行動も促されるため、この中間型で検討が進むものと考えられます