住宅用太陽光発電システムの仕組み
太陽電池モジュール(太陽光パネル)の寿命
住宅用太陽光発電をお考えのみなさんは、「一体どのくらいもつのか」ということが、知りたいことのひとつだと思います。
しかし、住宅用太陽光発電の普及が進んだのはここ数年のことですから、各メーカーも冷蔵庫・洗濯機といった家電製品のように豊富なデータを持っているとは言えないようです。
ただ、太陽電池モジュール(屋根の上にのっているパネルです)の寿命については、近年調査が進んで、メーカー各社が20~30年という数字を出しています。
日本で最初に太陽光発電を自宅に設置して余剰売電を行ったのは、元三洋電機社長の桑野幸徳さんとのことですが、桑野さんの住宅用太陽光発電システムは、設置から20年間、一度も故障しなかったそうです。
ちなみに太陽光発電システムの法定耐用年数は17年と定められています。
パワーコンディショナーの耐用年数
パワーコンディショナーは、太陽電池モジュールで作られた直流電力を家庭で使えるように交流電力に変換する機器ですが、その寿命は冷蔵庫や洗濯機と同じく10年程度と考えてよいでしょう。
もちろん、冷蔵庫や洗濯機同様、10年以内に故障をおこすことも考えられますし、10年以上、故障なく動くことも考えられます。
ただ、パワーコンディショナーには変換効率というものがあります。直流の電力を交流に変換する際、どうしてもロスが出てしまうのですが、変換効率が90%~95%であれば標準的な変換効率と言えます。その効率が経年変化で落ちる場合も考えられますので、こまめに発電量を見ておくといいでしょう。
売電メーターは10年ごとに交換
住宅用太陽光発電システムには、機器の寿命とは関係なく交換しなければならないものがあります。それは売電メーターです。
売電メーターは、その名の通り電気をどれだけ売ったかを記録する機器ですが、計量法よって10年ごとに新しいものと交換する必要があるのです。その費用は自己負担です。また売電メーターと併設されている買電メーターも交換する必要があります。こちらは電力会社が費用を負担します。
住宅用太陽光発電システムに必要な機器の寿命についてお話ししてきましたが、太陽光発電がどんどん普及すれば、機器の価格もどんどん下がっていくでしょう。ですから、機器の交換費用についてあまり心配する必要はないと考えています。