高まる節電・省エネ意識と住宅用太陽光発電の人気
環境への意識と大規模災害への備え
こんにちは。ライフラインサービスの山崎貴修です。
住宅用太陽光発電システムを設置する家庭が増えています。2002年に10万件を越える程度だった設置件数が、10年後の2012年には100万件を越えるまでになりました。
その理由として、環境への意識が高まったことが挙げられると思います。1990年代から地球環境ということが意識されるようになり、2000年代に入ってからは「エコ」という言葉が定着してきました。こうした意識の変化が、太陽光発電を後押ししてきたのではないでしょうか。
また、2011年3月の東日本大震災の影響もあるでしょう。被災したみなさんは、冬の寒さの中、ファンヒーターやエアコンなどの暖房器具のない生活を強いられていました。体調を崩す方もおられたでしょうし、多くの方がつらい毎日を過ごされたことと思います。
そして、あのとき、被災地で太陽光発電が大きな役割を果たしたことをご記憶の方も多いことと思います。
補助金制度がはたした役割
また、太陽光発電に対する補助金制度も普及にはずみをつけたのではないでしょうか。
とくに、2009年に導入された余剰電力買取制度によって、住宅用太陽光発電の設置が急速に進みました。
そして、2012年7月にスタートした「固定価格買取制度(FIT)」。これは太陽光発電などによって生み出された再生可能エネルギーを、固定価格で電力会社へ売電することができる制度でした。この制度が果たした役割も大きかったと思います。
現在、国による補助金制度はありませんが、補助金制度を設けている地方自治体が全国にあります。住宅用太陽光発電をお考えの方は、インターネットなどで調べておくことをおすすめします。
設置費用がやすくなった
設置費用が安くなったことも大きな理由です。住宅用太陽光発電に必要な費用は、キロワット単価で考えるのが一般的です。これは、太陽電池モジュール(太陽光パネル)などの部材代、工事代、諸経費など、すべての費用をそのシステムの発電量(キロワット数)で割って算出するものです。
2006年~2009年の1キロワットあたりの単価は60~70万円でしたが、現在では1キロワットあたり50万円以下が一般的です。
もちろん、使用する部材などによって費用は異なりますから一概には言えません。標準的な目安としてお考えください。
しかし、安さを基準に設置業者を選ぶのは危険です。住宅用太陽光発電の設置には、経験と知識が必要ですから。