液状化現象に転ばぬ先の杖を!
高知県の防災マップが新しくなり
大変見やすくなっています。
http://bousaimap.pref.kochi.lg.jp/
皆さんご覧になられましたか?
下記に液状化MAPをUPしましたが、
液状化による被害については
過去震災の度に問題になっています。
http://bousaimap.pref.kochi.lg.jp/hazmapkochi/bousai/13ekijoka.html
地震による建物の被害は大まかに2種類あります。
1.振動被害
これは振動による建物の倒壊などの被害です。
軟弱地盤上では、地盤の周波数と建物の周波数が
共振する事などによって建物が倒壊したりします。
倒壊により人命が失われる事が多い事から
その周波数を別名「キラーパルス」といいます。
2.液状化被害
上記に対して、地盤が液状化した場合には、
その地盤上では揺れが減衰されます。
地盤が液状化する事で泥のように振舞いますから
海の上の船の様な状態となります。
揺れなくなりますから、建物が倒壊するような
被害は少なくなりますが、液状化による噴砂現象
(地面から水が噴き出す)に伴って
建物が大きく沈下してしまいます。
その結果、全壊判定になる事も少なくありませんが
人命を奪うことがない事から軽視される事も・・・
振動被害については、現在の建築基準であったり
耐震改修などにより大幅に減災できると考えられます。
しかし、液状化被害には、住宅クラスでできる
確実な液状化対策は無いのが実情です。
(現時点における地盤対策工法は
全て液状化現象軽減工法です)
液状化する可能性が高い地域でも、耐震改修により
建物の強度UPする必要が当然ありますが、
布基礎の場合にはベタ基礎化についても検討しましょう。
沈下量の軽減や沈下修正を容易にしてくれます。
さて、話は変わりますが、
液状化の可能性が高い地域の津波避難ビルでは、
液状化や地殻変動による地盤沈下によって
建物入口と地盤面との間に大きな段差ができる
可能性がある事をご存じですか?
津波避難ビルでは支持層まで杭を打った構造と
なっている事が多いと思います。
高知市内の低地では、最大で約1mも沈下すると
言われています。(浦安では約50㎝でした)
そうすると今の津波避難ビルの入り口は、
地盤から1m上となりますので、災害弱者にとって
避難が困難となる可能性が高いです。
事前に確認しておく事をお勧めします。