家計診断、食費の割合はどのくらいが適当?
人生においてかなり高価な買い物になる住宅。キャッシュでポンと買える方は少数派。ほとんどの方が住宅ローンを組むことと思います。購入資金や住宅ローンの選択によって家計収支に大きな差がでてくるので、ライフプランにおける問題点や対策など家計診断を行いましょう。
家の購入資金を決める場合に、貯金全額を購入資金にしないこと
住宅を買うためにいくら必要なのかは、頭金や諸経費に用意できる現金と購入後に毎月支払う住居費の額を決めることで見えてきます。将来子どもの教育費がかかる時期の家計も踏まえて無理のない返済金額と購入価格を決めていきます。
購入資金の計算方法は「(貯蓄-入居費用-手元に残す貯蓄)+親・祖父母からの贈与+借入額+購入諸費用」です。
まずは、住宅購入のために用意できる現金の金額と、親や祖父母から住宅購入資金の贈与や借り入れをする場合はその金額を確認します。
それから引越し代と手持ちの家具や家電を使うかどうかと、家具購入費用等の予算を割り出し現金から引きます。
また、病気やケガ、災害など万が一の事態に備える資金として手元に残す貯蓄額を決めます。会社員なら生活費の3カ月分~半年分が目安です。出産、入園入学の費用、教育費の貯蓄などは残しておきましょう。このように貯蓄の全額を購入資金にしないようにすることが大切です。
住居費を目安に住宅ローン返済額を算出しよう
まずは、毎月無理なく支払える「住居費」を決めましょう。
毎月払える住居費の計算方法は、「家賃等+(毎月の貯蓄-将来に備える貯蓄)+家計から回せるお金=毎月払える住居費」です。
将来に備える貯蓄とは子どもの教育費、老後資金などです。中学以降の子どもの教育費は1年当たり、中学45万円、高校39万円、大学124万円です。※1
住居費を決めたら住宅ローンの毎月の返済額を計算します。
計算方法は、「住居費+住まいの維持費=住宅ローンの毎月返済額」です。
住まいの維持費には、一戸建ての場合は固定資産税・都市計画税、マンションの場合は月々の管理費・修繕積立金や駐車場代、固定資産税が必要になります。固定資産税等は毎月支払うかボーナス時に支払うかを考えておきましょう。
※1「文部科学省2012年子どもの学習費調査(公立校の学習総額)」より中学・高校を算出、「日本学生支援機構2010年度学生生活調査(自宅生の学費平均額)」より大学を算出
住宅ローンの返済負担率を計算して許容範囲を確認しておく
銀行や信用金庫などの金融機関が貸してくれる住宅ローン額は、返済負担率という基準が設けられており、各金融機関によって異なります。一般的に借りる人の年収から返済負担率を25~30%程度としています。
返済負担率の計算方法は、「毎月の返済額×12=年間返済額」「年間返済額÷年収≒返済負担率」になります。
例えば、年収600万円で住宅ローンの返済額が年間180万円の場合、返済負担率は30%になります。計算方法は、「180万円÷600万円×100」です。しかし、年収には所得税や住民税、健康保険料も含まれているので手取りで480万円とします。「180万円÷480万円×100」は37.5%です。年収の手取りが480万円で毎月15万円支払うことが可能かどうかをしっかりと考えましょう。
借り入れ可能額が返済可能額ではないことを念頭に行動することを忘れずに!
➢ 家を購入するときに、貯金はいくら必要?
➢ 住宅ローンの頭金は本当に必要?