コラム
台風のあとなどに、お墓で気を付けておいてほしいこと
2018年9月4日 公開 / 2019年3月17日更新
川崎市多摩区の吉澤石材店、吉澤です。
強い勢力の台風21号がやってきました。私の地域の登戸では、雨はさほどでなかったものの、今の時間もかなり強い風が吹いています。
四国や関西のほうでは強風や高潮などでかなりの被害が出ているようで、とても心配になります。
さて、こんな強い風の吹いたあとは、お墓によっては少し心配な箇所もあったりするので気にしておいてください。その箇所とは塔婆立て。
細長い柱の間にステンレス(あるいは石)の桁がついていて、そこに卒塔婆を立てる部材ですね。
この塔婆立てに卒塔婆がたくさん入っていると、今日のような強風を受けると結構な風圧になるわけです。
新しいお墓の場合はさほど心配する必要はないかもしれませんが、古いお墓の場合には過剰な力がかかることで、不安定な状態になる可能性があります。
決して脅かしたいわけではないですが、特に柔らかめの石でできた外柵ではすでにガタツキが出ていたり、石柱が動いたり折れたりしている事例も見受けます。
今まで大丈夫だったとしても、こうした強風の影響でぐらつき始めることも考えられなくはないでしょう。
古めのお墓の場合には、こんな可能性もあるということをぜひ知っておいてください。
お彼岸のお墓参りの機会に、軽く手を添えて様子を見てみるのも良いかもしれませんね。
ただし、決して力強く動かしてはなりません。また、崩れかけていたりした場合には危険ですので早急に石材店にご連絡ください。
軽そうに見える石でも実際には思ったよりも重いものです。怪我をしてはいけませんので。
追記
※関西の同業の方の話では、今回の台風の強風で、墓誌や墓前灯篭などの展示品が転倒した事例があったようです。
あの重たい石が風で倒れてしまうこともあるのです。実際にお墓に建っているものでも、セメントや接着剤の劣化などにより石同士の着きが甘くなっていることも考えられます。そのあたりにも十分にお気を付けください。
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