AIはどこまで人にとって代わるか ~中小企業の業務に活かすAIの可能性と限界~

こんにちは、マネジスタ湘南社労士事務所です。
2026年度法改正の整理と対策の第2部、法改正による企業への影響について考察します。
はじめに:改正がもたらす企業への影響
第1部では2026年度の主な法改正をまとめました。
この法改正は単なる事務手続きの変更ではなく、企業の財務と労務に影響を及ぼします。
第2部では、企業が直面する影響を財務と労務の観点から整理します。
財務インパクト:法定福利費と採用コストの増加
1.利益への影響
子育て支援金の負担は、例えば社会保険加入者50名、平均標準報酬月額30万円の企業だと年間約40万円の増加となります。これを補うためには、労使折半で考えると営業利益率が5%の企業で年間約400万円の売上増加が必要です。
また、厚生年金等の標準報酬月額上限が引き上げられれば、高所得社員を抱える企業の法定福利費はさらに増えます。
2.採用、管理コストへの影響
賃金差異の公表義務化により、他社と比較して「女性の給与が低い」「管理職比率が低い」ことが可視化されます。
これが採用サイト等で拡散されると、求人広告をいくら出しても応募が来ない「採用コストの高騰」に繋がります。ESG(環境・社会・ガバナンス)評価の一環として、これらの指標がチェックされる流れが加速しています。
また、カスハラ対策の義務化に伴い、規程作成や研修、防犯カメラ等設備などの新たな費用が発生する可能性があります。
労務的インパクト:組織リスクの増大と現場の疲弊
1.「カスハラ対策」を怠るリーガルリスク
カスハラ対策が義務化されることで、顧客からの暴言や理不尽な要求に対し、会社が「毅然とした対応」を取らないことは違反となります。
対策を放置して社員がメンタルヘルス不調に陥った場合、会社は安全配慮義務違反として損害賠償を請求されるリスクを負うことになります。
2.障害者雇用の「37.5人の壁」
雇用率が2.7%に引き上げられることで、従業員37.5人以上の企業は「1人以上の雇用」が必須となります。これまで障害者雇用納付対象外だった企業も対象となる可能性があります。
3.管理職の負担増
治療と仕事の両立支援の努力義務化や、今後予定されるストレスチェックの義務化範囲拡大など、管理職が対応すべき事項が増加します。
これにより、本来の業務に影響を受けることになります。
まとめ
第2部では、法改正がもたらす財務的なコスト増と、労務的なリーガルリスク・組織リスクを整理しました。これらはバラバラに存在するのではなく、互いに連鎖して経営を圧迫します。
第3部では、これらの課題を解決するための対策を提示します。



