神奈川県の奨励金制度「職場環境整備支援奨励金」

こんにちは、マネジスタ湘南社労士事務所です。
第1部では、中小企業支援策が「分かりにくい」と感じられている現状と背景にある情報構造の問題について整理しました。
第2部では、「支援を受けているにもかかわらず、なぜ成果を実感できない企業が一定数存在するのか」という点に焦点を当てていきます。
はじめに
近年、「伴走支援」という言葉は中小企業支援の現場で使われるようになりました。専門家が企業に寄り添い関与する支援は、従来の単発型支援に比べ成果が出やすいと期待されています。
しかし、調査結果を見ると必ずしも全ての企業が効果を実感できている訳ではありません。
今回は、伴走支援の利用実態と効果に対する評価を数字で確認しながら課題を整理します。
伴走支援の利用状況と評価
「BLUE REPORT 2月号」によると、
「伴走支援を現在受けている(45.7%)」および「過去に受けたことがある(11.5%)」と回答した企業の合計は57.2%
に達しました。
そして、
「伴走支援を受けなかったら悪化していたと思う」(53.3%)と約半数以上の企業が伴走支援の効果を実感している一方、「変化は特に感じられなかった」と回答した企業が37.8%
となっています。
なぜ「伴走」しても成果が出ないのか
伴走支援が効果的にならなかった要因の一つとして考えられるのが、
- 支援側と受ける側の「双方の意識」のミスマッチ
- ゴールや優先順位が共有されていない
ではないかと思います。
具体的には、
- 専門家に任せればいい、と丸投げになっている
- 「何を改善したいのか」が曖昧になっている
- 財務改善なのか人材定着なのか、優先順位が整理されていない
といったケースが少なくありません。
その結果、
「支援は受けているが、経営が良くなった実感が持てない」
「やるべきことが増えただけで、方向性が見えない」
と感じてしまうことにつながります。
財務と労務が分断されたままの伴走支援
第1部で触れたとおり、中小企業支援では財務と労務が別々のテーマとして扱われがちです。
伴走支援においても、
・財務面では、資金繰りや補助金活用の助言
・労務面では、人事制度や助成金の提案
といった形で、支援内容が分断されたまま進むケースがあります。
しかし、経営者にとって重要なのは、
「今、会社はどこを目指し、そのために何から手を付けるべきか」という全体像です。
この全体像が共有されないまま支援が進むと、個々の施策は正しくても、成果として結びつきにくくなります。
「支援を受けたか」ではなく「経営がどう変わったか」
伴走支援の本来の目的は、
「支援を受ける」ことではなく、「経営にどのような変化が生まれたか」
にあります。
37.8%という「変化なし」の数字は、伴走支援そのものを否定するものではありません。むしろ、
- ゴールの設定
- 優先順位の整理
- 財務と労務を一体で捉える視点
が不足したまま支援が行われた場合、成果が見えにくくなる可能性を示唆していると考えます。
まとめ
第2部では、伴走支援の利用実態と評価をもとに、「なぜ支援を受けても成果が出ない企業が存在するのか」を整理しました。
重要なのは、
- 企業と支援者の双方の意識のミスマッチをなくす
- 企業と支援者の間でゴールを共有できているか
- 財務と労務を切り離さず、経営全体として整理できているか
という点です。
次の第3部では、これらの課題を踏まえ、支援を成果につなげるための具体的な対策を、実務目線で整理していきます。



