日本の労働経済の課題(その2) ~業務の標準化と効率化~

こんにちは、マネジスタ湘南社労士事務所です。
近年続いている賃上げについて、3部構成で取り上げます。
第1部は中小企業庁のサイト案内、第2部は財務対応、第3部は体制づくりについてお話しします。
はじめに
最低賃金の引上げが続く中、賃上げは全ての中小企業に共通する経営課題となっています。
人材確保や定着の観点から賃上げの必要性を感じていても、
・人件費や社会保険料の増加が経営に与える影響
・資金繰りや投資余力への不安
・どの支援策を活用すべきか分からない
といった悩みを抱える経営者の方も少なくありません。
賃上げ対応は、労務管理だけで完結する問題ではなく、労務と財務の両面で考える経営判断が不可欠です。
第1部では、中小企業庁が運営する「賃上げ・最低賃金対応支援特設サイト」を取り上げ、最低賃金・賃上げ対応に関する国の考え方と活用ポイントを整理します。
特設サイトの位置づけと特徴
「賃上げ・最低賃金対応支援特設サイト」は、最低賃金引上げや賃上げに直面する中小企業向けに、関連する情報や支援策などをワンストップで確認できるサイトです。
このサイトは、
・最低賃金制度の考え方が分かりやすく整理されている
・賃上げと併せて活用できる補助金・助成金・税制が一覧化されている
・生産性向上や省力化投資と賃上げを結び付けて考えられる構成
などが私の印象です。単なる制度紹介ではなく、「賃上げを経営改善につなげる」点が、この特設サイトの大きな特徴です。
支援施策紹介マニュアルの活用方法
特設サイト内で公開されている「最低賃金・賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者への支援施策紹介マニュアル」は、支援策を分かりやすく紹介しています。
このマニュアルでは、
・賃金引上げに関係する支援
・生産性向上を関する支援
・資金繰りに関する支援
などが整理されており、自社の課題や検討すべき施策を洗い出す際のチェックリストとしても活用できます。
経営判断につなげるには
最低賃金や賃上げへの対応は、情報を集めるだけでは不十分です。
・人件費増加が損益に与える影響
・設備投資やIT投資の回収可能性
・資金繰りへの影響
・価格転嫁の余地
といった点を自社に置き換えて検討し、経営判断につなげる必要があります。
特設サイトは、そのための入口として活用し、次の段階として具体的な分析をすることが重要です。
まとめ
第1部では、中小企業庁「賃上げ・最低賃金対応支援特設サイト」を中心に、最低賃金・賃上げ対応に関する支援策の全体像を整理しました。
国は、賃上げを単なるコスト増ではなく、生産性向上や経営改善と結び付けて進めることを後押ししています。その考え方を理解することが、現実的な賃上げ対応の第一歩となります。
もっとも、制度を知るだけでは賃上げは実行できません。重要なのは、それらを自社の損益や資金繰りと結び付け、無理のない形で判断することです。
次の第2部では、第1部の内容を踏まえ、賃上げによる人件費増加に中小企業がどう備えるべきかについて、財務の視点から対応策を整理します。



