【もしもシリーズ第5回】冷静すぎる技術者は信頼を築けるか? ~出来田 秀才CTOの場合~

こんにちは、マネジスタ湘南社労士事務所です。
これまでコラム記事で掲載している「もしも」シリーズ。
今回は豊臣秀吉があなたの会社のCFOだったら・・・
それを2部構成でお話したいと思います。
はじめに:天下人・豊臣秀吉の財務感覚
豊臣秀吉(1537–1598)は、戦国時代の武将で三英傑の1人。農民出身から天下人にまで上り詰めた稀有な人物です。
軍事的な才覚だけでなく、政治・経済の基盤を整えたことで、統治の安定を実現しました。特に「太閤検地」と「刀狩」は、現代の企業経営に置き換えるとCFOの役割そのものとも言えます。
太閤検地=財務諸表の整備
豊臣秀吉は全国の土地を調査し、石高を基準に課税制度を確立しました。これは現代企業にとっての「財務諸表の整備」に相当します。
- 資産の棚卸し:土地や収穫量を数値化 → 企業の資産・負債を正しく把握
- 透明性の確保:隠し田を排除 → 財務諸表の信頼性を高める
- 経営判断の基盤:検地を基に投資・人件費配分を決定
数字を正しく把握することは、経営の第一歩です。資産や負債を曖昧にせず、労務コストも含めて正しく記録することが、持続可能な経営につながります。
刀狩=リスク管理と内部統制
豊臣秀吉は農民から武器を取り上げる「刀狩」を実施し、反乱の芽を摘みました。これは現代企業における「リスク管理」と「内部統制」に通じます。
- 不正防止:武器を取り上げる → 不正や横領を防ぐ仕組み
- 権限の整理:武力を制限 → 財務権限を明確化し、承認プロセスを整備
- 組織の安定:反乱を防ぐ → 財務リスクを抑え、従業員の安心感を高める
企業にとっても「刀狩」は比喩的に重要です。資金流出や不正を防ぐ内部統制を整え、リスクを最小化することがCFOの使命です。
現代の企業に置き換えた場合に気をつけるべきこと
1.数字の見える化を徹底する
資産・負債・人件費を曖昧にせず、財務諸表を正しく整備する
2.内部統制を仕組み化する
承認ルールや権限分配を明確にし、不正や資金流出を防ぐ
3.労務コストも財務の一部として管理する
人件費や福利厚生費を「見える化」し、経営判断に活かす
これらを徹底することで、企業は安定した基盤を築けます。まさに「検地」と「刀狩」の精神を現代に応用することが、CFOの役割を果たす第一歩です。
まとめ:資産とリスク管理の整備と次の投資にむけて
豊臣秀吉がCFOだったら、まず「資産の見える化」と「リスク管理」を徹底し、組織の基盤を固めたでしょう。これは現代企業にとっても欠かせない財務戦略です。
次回の第2部では、秀吉の「城郭建設」と「朝鮮出兵」を題材に、投資の華やかさと失敗の教訓を現代企業の財務戦略に置き換えて考えていきます。
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