【もしもシリーズ最終回】ブランディングは「耳の早さ」と「忖度」で決まる? ~俊川 常夫CBOの場合~

江崎充豊

江崎充豊

テーマ:経営

 こんにちは、マネジスタ湘南社労士事務所です。
今回はもしもシリーズ最終回、演出と忖度に秀でたリーダーの良さを活かす制度作りについて社労士の視点で考察します。

はじめに

「今、業界ではウェルビーイングが来てますよ」
「御社も『らしさ』を打ち出さないと、採用で負けますよ」
「剛圧さんが熱血祭をやりたいって言ってるので、ブランディングに組み込みましょう!」
 俊川 常夫CBO(としかわ つねお、最高ブランド責任者)は、情報通で耳が早い。
トレンドに敏感で、社外とのネットワークも広く、話題の制度やコンセプトを次々と提案する。
イベントの演出も得意で上司受けも良く、「見せ方」と「忖度」にこだわる。
だがその演出力と忖度型の姿勢は、組織の本質を見失わせることもある。
特に、剛圧強COOのような圧の強いリーダーの意向に過剰に従うことで、ブランディングが社内政治に左右される危険性もあります。

俊川CBOの特徴と組織への影響

1.強み

  • 業界トレンドに敏感で、外部情報を素早くキャッチ
  • 社外ネットワークが広く、話題性のある企画が得意
  • 社内イベントや制度の「見せ方」にこだわり、演出力が高い

2.課題

  • 剛圧強のような圧型リーダーに忖度し、判断がブレる
  • 演出が先行し、制度の中身が伴わないことも
  • 部下が「空気を読む」ことに疲弊し、忖度文化が加速

流行・忖度型リーダーを活かす制度設計

1.忖度文化を防ぐ制度設計

  • 部下が上司に意見を伝える仕組みを制度化
  • 社員が安心して本音を言える「匿名意見投稿制度」の設計

2.圧迫型リーダーとの健全な距離感のガイドライン整備
3. 演出力を成果に変える評価制度

  • ブランディング施策の定着率モニタリング
  • 「見せ方」が「行動」に変わっているかを評価する制度の導入
  • 「演出力×実効性」の人事評価制度の複合化

まとめ:流行と忖度は「軸」がなければ、組織を迷わせる

 俊川 常夫は、情報通で、演出力が高い。
だが、「耳の早さ」と「忖度」だけで制度を動かせば、組織は流行と社内圧力に流されます。
企業としては、演出・忖度型リーダーの見せ方と配慮を活かしつつ、それを制度で補い、「らしさ」と「判断軸」を支える姿勢が求められます。
剛圧型リーダーに忖度せず、組織の軸を守れる環境を整えること─
それが、ブランディングを「演出」から「企業文化」に変える鍵となります。

 マネジスタ湘南社労士事務所は人事、労務制度に関する相談を承ります。
お困りごとがございましたらお気軽にご相談ください。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

江崎充豊プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

江崎充豊
専門家

江崎充豊(社会保険労務士)

マネジスタ湘南社労士事務所

現役銀行員としての財務分析力、社労士としての労務知識を融合させ企業を支援。資金調達や事業計画、人事労務体制整備からデジタルツール導入まで、経営者が本業に集中できる環境作りをアシストする。

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

中堅中小企業の成長を財務と労務から加速させる社会保険労務士

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ神奈川
  3. 神奈川のビジネス
  4. 神奈川の人事労務・労務管理
  5. 江崎充豊
  6. コラム一覧
  7. 【もしもシリーズ最終回】ブランディングは「耳の早さ」と「忖度」で決まる? ~俊川 常夫CBOの場合~

江崎充豊プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼