賃上げで企業はどう変わる?中小企業が取るべき戦略と支援策
こんにちは、マネジスタ社労士事務所です。
今回はもしもシリーズ第3回。あるCFOから、頼りないけどいざという時に力を発揮するリーダーの可能性と、良さを活かす制度設計を社労士の視点から考えます。
はじめに
「また赤字です…」「予算って何でしたっけ…?」
そんな報告をするのは、野木 伸太郎CFO(のぎ しんたろう、最高財務責任者)。
彼は数字に弱く、報告書は誤字だらけ。会議では緊張して声が震える。
まさに「のび○型」―。
でも、彼にはもうひとつの顔があります。
それは「一発逆転型」。
普段は頼りなく勉強はイマイチだがあやとりは天才的、いざという時に奇跡を起こす。
また、失敗を隠さず支援を求め、誠実に向き合う姿勢は逆境の中でこそ活かされます。
そんな彼は、実は組織の再生に必要な「ジョーカー」かもしれません。
野木 伸太郎CFOの強みと課題
1.強み
- 嘘をつかず、誠実な報告ができる
- 仲間を信じ、支援を求めることに抵抗がない
- 危機的状況でこそ本領を発揮する
2.課題
- 財務分析が苦手で、数字に弱い
- プレッシャーに弱く、報告の場で萎縮しがち
- 自信がなく、投資家対応や交渉に不安を抱える
野木型リーダーに対する対応策
1.弱点をカバーする仕組み
- 誤字、集計ミスを防ぐための報告フォーマットの見える化
- CFO補佐役とのペア運営(出来杉田CTOとの連携)
2.「一発逆転型」の可能性を評価する制度
- 「数字」だけでなく「姿勢」や「逆転力」を評価する人事制度
- チャレンジを後押しする人材登用
3.「弱さを見せられる文化」の醸成
- 失敗談共有会による失敗を恐れない企業風土の醸成
- 弱さを見せられる心理的安全性の設計
まとめ:「弱さ」ではなく「企業の潜在能力」
野木 伸太郎CFOは、確かに頼りない。
でも、彼の誠実さと粘り強さは、組織の潜在能力を引き出す鍵になります。
弱点があるからこそ支援を素直に受け入れられ、誰にも負けない特技・強みがあるからこそ、
いざというときに本領を発揮して組織を救う。
彼のようなリーダーは、いつもは不器用でも危機の場面では「逆転の一手」を打てる可能性を秘めています。
報告の遅れや数字の弱さに不安を覚えることもありますが、その「弱さ」を支える制度と、「逆転力」を信じる文化こそが、赤点経営からの再生劇を生むと思います。
次回は「もし平 静葉がCHROだったら─やさしすぎる人事は組織を救えるか?」
共感型人事の可能性と限界を、社労士の視点で考察します。



