米国関税措置とその影響 ~中堅中小企業が取るべき財務・労務対策~

こんにちは、マネジスタ湘南社労士事務所です。
今回は、尊敬する人物の一人である白洲次郎さんが重視していた「プリンシプル(原則)」からパーパス経営を考察します。
白洲次郎とは
1902年、兵庫県の貿易商の次男に生まれた白洲次郎は英国ケンブリッジ大学後、実家の倒産を機に日本に帰国。会社勤務をしていたが、戦時中は政治や実業から距離を置き農家に。戦後は吉田茂の側近としてGHQとの交渉に奔走。終戦連絡中央事務局参与や貿易庁長官を歴任し、日本の復興に尽力しました。
その後、東北電力会長などを務めた後、軽井沢ゴルフ倶楽部の理事長に就任。名誉や地位を求めず「戒名無用、葬式不要」と遺言を残した姿勢は、まさに「信念の人」でした。
そして、スーツは英国の老舗テーラーのオーダーメイド、日本人で初めてジーンズを穿くなど、ファッションでもスタイルのある人でした。
CEOとしての白洲次郎~原理原則が組織を動かす
もし白洲が現代のCEOだったら、組織は「プリンシプル(原則)」を軸に動いていたでしょう。白洲次郎の言葉を企業経営に置き換えると次のようになるのではと思います。
「プリンシプルを持って生きれば人生に迷うことはない」
原理原則が定まっていれば方針や判断に一貫性があり、迷いが生じない経営の軸となる
「目前の安易主義は将来の禍いのもと」「永続性のない様なことはせぬがよい」
短期的な利益よりも、長期的な価値を重視する経営判断
「反省のない人間など使いものになるとは思わない」
自己省察を重視し、社員の成長を促す
白洲次郎の言葉には、媚びず、恐れず、信念を貫く強さがあります。これは、現代のCEOに求められる「軸のあるリーダーシップ」そのものです。
プリンシプルからパーパスへ~信念を企業の存在意義に変える
白洲の「プリンシプル(原則)を貫く姿勢」は、現代の「パーパス経営」にも通じるところがあるのではないでしょうか。
パーパスとは、企業が「なぜ存在するのか」「社会にどう貢献するのか」を示す概念。
白洲次郎がCEOなら、企業の存在意義を行動規範として明文化し、それを組織全体に浸透させていたはずです。
信念に基づいた組織をつくるには、想いや感情だけではダメです。
組織全体への浸透と一貫性のある判断、ぶれない仕組み作りが重要となります。
パーパス経営を社内規程に落とし込むには
白洲流のプリンシプルに基づく行動規範を制度に落とし込むには以下の整備が必要です。
1.公平な評価制度
プリンシプル(パーパス)に沿った行動や判断を評価軸に加える
2.中長期を見据えた人材育成制度
新入社員研修や管理職研修で、企業の存在意義と社会的役割を共有
3.プリンシプル(パーパス)を浸透させる行動規範・就業規則の整備
行動規範を明文化するとともに就業規則にも反映することで、日常業務に根付かせる
まとめ~信念を根付かせ、制度に変える
白洲次郎が現代のCEOだったら、会社は「信念で動く組織」になっていたのではないしょうか。そしてその信念は、パーパス行動規範として示されたと思います。
「原則があれば迷わない」
信念を行動と制度に変えることで、組織に浸透させることが出来ます。
想いをカタチにする前に、まずは「プリンシプル」「パーパス」を今一度考えてみてはいかがでしょうか。
マネジスタ湘南社労士事務所では社内規程や人事評価制度に関する相談を承ります。
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