補助金・助成金の活用による企業の成長と課題解決
こんにちは、湘南マネジメントサポート社労士事務所(湘南マネサポ)です。
今日はとても寒かったですね!関東では昨日との最大温度差は20度だとか。
気温差が激しいので体調管理にお気をつけ下さい。
来週から4月、新年度がスタートします。
入学や就職など「ヒト」と「カネ」が動く4月、今回は人手不足についてお話したいと思います。
人手不足の現状
人手不足は依然として深刻な課題であり、特にいくつかの業種や地域でその傾向が顕著に見られます。
令和7年3月25日に発表された厚生労働省の「労働経済動向調査(令和7年2月)」によると、正社員では建設業や情報通信業、運輸業、医療・福祉業が人手不足感の大きい業種として挙げられています。
また、パートタイム労働者では、特に宿泊業・飲食サービス業やサービス業(他に分類されないもの)の人材不足が顕著となっています。
地域ごとに見ると、正社員では中国・四国地方や九州・沖縄地方の不足感が顕著の一方、パートタイムでは北海道・東北地方や関東地方でも不足が指摘されています。
人手不足の背景
人手不足が深刻化している背景には、いくつかの要因が考えられます。
まず、少子高齢化が挙げられます。労働人口の減少は日本経済全体に大きな影響を与えており、特に若年層の労働力不足が顕在化しています。
また、地域間の人口流出も重要な要因です。地方部では都市部への人口流出が止まらず、特に地方の中小企業における人材確保が困難となっています。また、産業構造の変化により、情報通信業や医療業界などスキルを求められる業種、運送業や建設業などの経済基盤の基礎を支える業種の需要が高まり、結果として特定業種の人手不足が加速しています。
さらに、働き方改革やワークライフバランス重視の動きも影響を与えています。これによりフルタイム労働者の供給が減少し、パートタイムや契約社員の割合が増加しています。
人手不足解消に向けた取り組み例
人手不足解消のための取り組み例を案内する資料として、厚生労働省が「地域で活躍する中小企業の採用と定着 成功事例集」を作成しています。
その中で紹介されている取り組み例の概要をいくつかご紹介します。
【取り組み例】
1.経営層と現場のコミュニケーション向上とキャリアアップに向けた取り組み
ある介護施設では経営層と現場のコミュニケーション不足の解消のため、現場の意見を積極的に取り入れ業務効率化を実現。また、チャットツール導入によるコミュニケーション強化やキャリアアップを促す制度の創設により離職率の低下に繋がりました。
2.業務効率化と人材育成制度の充実
ある建設業では、業務の効率化により年間休日を増やす事に成功。人材育成にも力を入れ未経験者を積極的に採用することで、安定した人材確保と多様な人材の定着を図る事ができました。
3.経営理念の発信と相互理解
ある保育園では、経営理念を策定し積極的に理念を発信。理念を体感する職場体験により高い定着率を実現する事ができました。
まとめ
人手不足の問題は、企業の存続と成長を左右する重要な課題です。特に「柔軟な働き方」「従業員満足度向上」などの取り組みは、労働市場で競争力を強化するための鍵となるでしょう。
また、「業務効率化」や「経営理念の共感」を促進することで、適正な人材配置や企業文化に共鳴する人材の確保に繋がるのではないかと思います。
AIやITといった技術の進歩により人の代わりにいろんな事を考える、業務を代替するようになりました。とても便利ですが、事業を運営するのは「人」であり事業運営を支える従業員も「人」です。「人」の想いとモチベーションや感情はAIやITでは代替できません。
これを機に、経営理念とES(Employee Satisfaction、従業員満足度)を今一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
弊所では、業務改善や人事労務制度の見直しについてもサポートしています。
お困り事がありましたらお気軽にご相談ください。