マイホーム購入の諸費用はいくら?相場・内訳・支払い時期を解説

高橋徹夫

高橋徹夫


「後から想定外の費用を請求されないか心配です」。マイホーム購入を考え始めた方から、実際にいただくご相談のひとつです。マイホーム購入の諸費用は、物件探しを本格的に始める前にぜひ知っておいていただきたいテーマです。

最近は物価高の影響もあり、住まいの取得そのものに不安を抱えてご相談にいらっしゃる方が増えています。私はこれまで行政での相談対応にも関わってきましたが、「もう少し早く情報が届いていれば」と感じる場面は少なくありません。諸費用も、早めに知っているかどうかで資金計画の立てやすさが変わる費用です。

諸費用とは?物件価格とは別に見込む費用

物件のことは不動産会社、住宅ローンは銀行、保険は保険会社と、住まい選びでは説明を受ける相手がばらばらになりがちです。それぞれが正しいことを言っていても、組み合わせると全体が見えにくい。実はこれが、諸費用をわかりにくくしている理由のひとつだと私は考えています。

諸費用とは、契約や登記、住宅ローンの手続き、各種税金や保険料など、マイホーム取得に付随して発生する費用の総称です。広告などに表示されている物件価格とは別に必要になるため、新築一戸建ての検討段階から、物件価格と諸費用を分けて考えることが大切です。

窓口がばらばらだと、それぞれの説明は正しくても、合計でいくら必要なのかが見えにくくなります。私が最初のご相談の段階で、登記費用や仲介手数料、ローン保証料、火災保険、引越し費用まで含めた諸費用の見込みをお示しするようにしているのは、この「全体が見えない不安」を早めに解消していただきたいからです。

以前、20代のご夫婦から、「銀行によって諸費用がどう違うのか、団体信用生命保険のオプションはどうなっているのかといった点まで詳しく教えてもらえた」というお声をいただいたことがあります。

同じ物件でも、どの金融機関でどのように借りるかによって諸費用の中身は変わるため、私はこの比較をていねいにお伝えするよう心がけています。

新築一戸建ての諸費用の目安と主な内訳

では、実際にどのくらいの金額を見込んでおけばよいのでしょうか。ここは多くの方がいちばん気にされるところですよね。

新築住宅を購入する際の諸費用は、物件価格のおよそ3〜7%程度がひとつの目安です。たとえば4,000万円の物件であれば、120万〜280万円ほどが目安の範囲になります。ただし、住宅ローンの借入額や商品内容、登記の方法、加入する保険の期間や補償内容によって実際の金額は上下し、条件次第ではこの幅を超えることもあります。

内訳は、大きく三つに分けて見ていくのがおすすめです。一つ目は税金で、印紙税や登録免許税、不動産取得税などです。

二つ目は住宅ローン関連の費用で、金融機関の事務手数料や保証会社への保証料、団体信用生命保険料などが含まれます。

三つ目は保険料や専門家への報酬で、火災保険料・地震保険料や、登記を依頼する司法書士への報酬がこれにあたります。

事務手数料には定額型と借入額に一定割合を掛ける型があり、数万円から数十万円程度になるのが一般的です。保証料や団体信用生命保険料も、金利に上乗せする方式や一括で前払いする方式など、借入条件によって負担の仕方が変わります。

このほか、仲介手数料や引越し費用、家具・家電の購入費用も、総額を考えるうえでは見込んでおきたい費用です。

私がご相談の中で意識しているのは、金額だけでなく「いつ支払うのか」までお伝えすることです。諸費用は契約時や引き渡し時など支払いの時期が分かれているため、自己資金からどの程度準備し、住宅ローンとの関係をどう整理するかを早めに決めておくと、契約直前に慌てずに済みます。

一度きりの税金と毎年かかる税金を分けて考える

実は、諸費用の話をするときに私が特に大切にしているのが、「一度きりの費用」と「毎年かかる費用」を分けて考えることです。

一時的な費用とは購入時に一度だけ支払う費用、継続的な費用とは入居後も毎年発生する費用のことです。税金にも、この二つの性質があります。

一度だけかかる代表的な税金が、不動産取得税と登録免許税です。不動産取得税は土地や建物を取得した人に都道府県が課税する税金で、神奈川県で取得した場合も県の定める税率や軽減措置に基づいて計算されます。自己の居住用として一定の条件を満たす新築住宅には軽減の特例があるため、要件を確認し、取得後の申告を忘れないことが大切です。

登録免許税は国税で、所有権の保存登記や移転登記、住宅ローンを利用する場合の抵当権設定登記などにかかります。マイホーム用の住宅には、床面積や居住要件などを満たすことで軽減税率が適用される特例があります。

一方、毎年かかるのが固定資産税と都市計画税です。横浜市の場合、課税標準額に固定資産税は1.4%、市街化区域内の土地・家屋にかかる都市計画税は0.3%の税率を掛けて計算され、毎年1月1日時点の所有者に課税されます(出典:横浜市「固定資産税(土地・家屋)・都市計画税(概要)」、令和8年度)。

私が資金シミュレーションで大切にしているのは、この二つを混ぜずに考えることです。購入時の一時的な費用だけで予算を判断してしまうと、入居後に毎年の税負担が加わったとき、想定外の支出として家計を圧迫するおそれがあります。購入時だけでなく入居後数年先まで見通しておくことが、無理のない資金計画につながると私は考えています。

諸費用を含めた資金計画は入居後まで見通す

「毎月の住宅ローンが本当に払っていけるのか不安で…」。そうおっしゃって、30代のご夫婦がご相談にいらしたことがあります。

そのときは、給与や賞与だけでなく、教育費や老後資金まで含めたキャッシュフロー表を作成し、住宅ローンを組んだ場合の資金の推移をシミュレーションしました。将来の見通しを具体的な数字でご説明したことで、ご夫婦の不安が安心に変わっていきました。

諸費用の見込みも、こうしたシミュレーションに組み込んでこそ意味を持ちます。実際に必要となる金額は、購入する物件の価格や住宅ローンの条件、各種軽減措置の適用状況によって変わります。ご自身だけで判断して進めると、想定外の支出が生じて家計を圧迫するおそれがあるため、事前に全体を確認しておくことが有効です。

私は宅地建物取引士としての物件・契約の視点と、AFPとしての家計の視点をあわせて、諸費用の見込み額や無理のない借入額の目安を一緒に整理するようにしています。住宅ローン控除の確定申告や保険の見直しなど、購入後のご相談にも継続して応じていますので、引き渡しで区切らずに資金計画を考えられるのが、ワンフィニタス株式会社の進め方です。

頭金や返済負担率との関係については、「頭金なしの住宅ローンは大丈夫?諸費用と返済負担率から考える注意点」(https://mbp-japan.com/kanagawa/onefinitas/column/5232305/)でも詳しくお伝えしています。

マイホーム購入の諸費用は、物件価格と分けて早めに把握し、一度きりの費用と毎年の費用を区別して考えることで、その先の見通しを立てやすくなります。数字が見えてくると、物件選びの判断にも落ち着いて向き合えるはずです。

まとめ

諸費用は「知らなかった」ことで不安が大きくなる費用ですが、中身と支払いの時期を早めに知っておけば、落ち着いて向き合える費用だと私は思っています。

・マイホーム購入を検討していて、諸費用について知りたい方
・物件価格以外にどのくらいの費用がかかるのか、全体像をつかみたい方
・購入後に毎年かかる税金まで含めて、資金計画を立てたい方


横浜市旭区を拠点に神奈川県全域でご相談をお受けしているワンフィニタス株式会社では、ご家庭の状況に合わせて諸費用の見込みを一緒に整理いたします。まずはお気軽にご相談ください。
お問い合わせは弊社公式サイト(https://onefinitas-estate.jp/contact/)より承ります。

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高橋徹夫
専門家

高橋徹夫(不動産コンサルタント)

ワンフィニタス株式会社 -ONE FINITAS-

ヒアリングを通じて顧客の意図を整理し、要望に合う不動産を厳選して提案。初回相談で方向性が定まるケースも多く、その後も人生設計や資産運用を見据え、住まいとお金の課題に継続的に向き合います。

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