繊細すぎる子どもに 心配をしているママへ
子供たちと教室でレッスンを始めることは、教育者としての大きな責任を伴います。それは、今後の音楽に対して、どのようなイメージを持つのか、秘めた力を引き出せるのか。その責任の多くを担うからです。
繊細な子どもとのコミュニケーションでは、特に信頼関係が不可欠です。また、ご家庭とのコミュニケーションも特に重要です。その為に、このコラムがお役に立てば幸いです。
否定されるかもしれない
「自分がどうしたいのかを伝えたところで、きっと聞いてもらえるはずがない。」
そんなお子さんの気持ちを、まずは緩める必要があります。
それまで叱られる事が多かったり、「頑張れ」と常に言われ続けたお子さんは
私に気持ちを聞かせてもらえるまでに、かなり時間がかかる事がありました。
その状態を私は心のリハビリ期間と捉え、まずはどんな事でも聞く様にします。
そのために、肝心なレッスンの時間が少なくなっても、ここでは信頼関係を築く事が大切だと割り切ります。
お会いして第一声「先生って、命令するのでしょう」お子さんからそう言われた事があります。
心の痛みを知り、今はそう感じているのだと受け止めました。じっくりと関係を作っていく時間が必要ですね。
気持ちを言ってもらうには
「自分の本当の気持ちを言っても否定されないのか」という経験をなん度も積むと、
少しづつ考えを口にしてくれるようになります。
そもそも楽器の演奏では感情の表現が必要です。ですから、どんな曲が好き?どう弾きたい?こんな問いかけに、
「別に‥」「どっちでも良い」の様にはっきりと答えてくれない様子に、
「そもそも楽しんでいるのかな‥と心配になる」という、先生方のお悩みをお聞きします。
その様な場合、
・答えやすい質問になっているか。
・答えてくれた事をちゃんと受け止めているか。(どんな答えでも)
これらを気をつけて行く必要があります。
自分の気持ちを言葉にする
自分がどうして欲しいのかを言葉にすることは意外と難しい事です。
まずは生徒の興味やニーズを先に先生が理解し、
彼らが快適に感じるような環境を提供することが大切です。
その時に、「今のあなたの気持ちを言葉にすると、こんな感じ?」と、
少し感情の言語化をアドバイスしてみるという事も、私はレッスンの中でしています。
すると、月単位ですが表情が穏やかになり、本当の心の内を聴かせてくれるようになります。
それと共に、新しい事に挑戦したり、意欲を持ってレッスンに参加する様になってきます。
【落ち着きが無い子はレッスンで上達できないのでしょうか?】
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