それでも100%ではない、という話 【連載:どこに相談しても「難しい」と言われた経営者のために/第6回・最終回】

平岡誠司

平岡誠司

テーマ:経営のモヤモヤをワクワクに(しごと編)

ここまでの連載で、
経営の現場で起きていること、
そして私が大切にしている支援の考え方について、
少しずつお話ししてきました。

最終回では、
あえて 希望を強く語らない話 をしたいと思います。

業績は、必ず回復しますか?

これは、とてもよく聞かれる質問です。

正直にお答えすると、
100%ではありません。

資金繰りを立て直しても、
思ったように売上が戻らないこともあります。
努力を重ねても、
事業を続ける選択をしないケースもあります。

それでも私は、
この支援を続けています。

「良くなる」よりも、「納得できる」こと

私が目指しているのは、
必ず業績を回復させることではありません。

それよりも、

今、何が起きているのか
なぜ、この状況になっているのか
どこまでやるのか
何を選び、何を手放すのか

これらを
納得して選べる状態 をつくることです。

結果として、

事業を続ける
誰かに託す
一度、区切りをつける

どの選択になるとしても、
「考え抜いた判断」であれば、
後悔は少なくなると感じています。

回復できなかった、という言葉の違和感

「回復できなかった」という言葉を聞くと、
どこか失敗のように感じるかもしれません。

でも、
自分の会社と向き合い、
数字を見て、
迷いを言葉にして、
選択した結果であれば、
それは 逃げた のとは違います。

私は、
そうした判断に立ち会うことも、
支援の一部だと思っています。

経営支援は、出口を決める仕事ではない

私の役割は、
出口を決めることではありません。

「こうすべきだ」と
結論を出すことでもありません。

データと対話を通じて、
経営者が
自分の考えに気づき、
自分の言葉で判断できるようになる。

そのプロセスに
伴走することが、
仕事だと思っています。

最後に

この連載を通じてお伝えしたかったのは、
経営に正解はない、ということです。

あるのは、

状況
選択
そして、納得

だけなのかもしれません。

もし、
どこに相談しても「難しい」と言われ、
立ち止まってしまった夜があったなら。

すぐに答えを出さなくてもいい。
急がなくてもいい。

一度、
見えるようにして、
考える時間を持つ。

そんな支援があってもいいと、
私は思っています。

この連載は、ここまでにします。

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平岡誠司
専門家

平岡誠司(小規模事業者向け経営支援家)

株式会社平岡商店

経営者の実践経験を活かし、経理の見える化・日繰り・在庫管理を軸に、家族経営の経営管理の仕組みづくりを実行支援します。現場の気づきを経営判断につなげ、“らしさ”をいかした経営を一緒に育てていきます。

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