来た時より笑顔になる「健康相談のできる薬局」を目指す（2/3）

アロマとの出会いから生まれた心のケアによる健康づくり

　アロマテラピストの資格を取った中村さんは、薬局でもアロマテラピーを始めました。すると、来店時より笑顔になって帰っていく人たちが増え、アロマテラピーをやって良かったと実感したそうです。「薬の説明を聞いて受け取ってお金払ってさようなら、ではなくて、あそこに行ったらちょっと気持ちがすっきりしたよ、って言われる薬局にしたいんです」と語る中村さん。体の不調を抱えて表情や気持ちも暗いお客様が、少しでも心を軽くできる場所にしたいという目標は、ボランティアの精神にも繋がるといえるでしょう。中村さんの考える理想の薬局とは、薬をもらいに行くついでに何人かで集まっていろいろ楽しんで、お茶でも飲みながら最後には健康についての相談もできるという、気取らないスタイルの場所。そのため、リンパケアインストラクターの資格も取得し、リンパケアの指導やちょっとした自己メンテのアドバイスなども行っています。

　アロマテラピーはヨーロッパでは昔から健康維持のために日常的に取り入れられてきたものだそうです。近年は日本でもその良さが知られるようになり、アロマの香りで脳を刺激することによって認知症によい影響を与えられるのでは、という研究を行っている大学もあるそうです。そんな話を通じ、中村さんもアロマテラピストという観点から認知症が気になる方を対象としたアロマセミナーなど新しい取り組みも始めることにしたそうです。

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