来た時より笑顔になる「健康相談のできる薬局」を目指す（1/3）

時代のニーズに合わせた地域に根差した薬局の歴史

　地元出水市では老舗の薬局として長く愛されている中村五郎薬局。現在三代目である中村佳介さんが代表取締役を務めています。
この地に中村五郎薬局を立ち上げたのは、佳介さんの祖父・中村五郎さんでした。当時は地域の人たちが家庭薬や農薬を買いに立ち寄っては世間話をして帰るというアットホームな薬局だったようです。その後、父・研一さんが二代目を継ぎ、時代のニーズに合わせ保険調剤薬局として薬をより専門的に扱うようになりました。今、佳介さんの代になり、薬だけでなく幅広い健康づくりを視野に入れた薬局として展開しています。

　若い頃から将来実家の薬局にどのように貢献できるのかを考えていたという中村さんは、クリスチャンということもあり中学生の頃からボランティア活動に対する意識も高かったそうです。進路選択では、あえて薬剤師になることを選択せず、20代はボランティア活動に励みました。また同時に、将来薬局で必要になるであろうコンピュータを使った情報処理を学ぶことを選択しました。

　しばらく他の業種で働いた後、薬の登録販売者資格を取得して実家で働いていた中村さんでしたが、ある時腰を傷め入院を余儀なくされます。その時支えてくれた奥様へ何か恩返しをしたいと思う中、アロマテラピーに出会いました。そしてアロマテラピーの魅力を知るにつれ、薬局に来店する人たちもアロマテラピーで元気になってもらえるのではないかと考え、健康相談と共に、アロマテラピーを始めることを決意します。

＜次ページへ続く＞

【次ページ】アロマとの出会いから生まれた心のケアによる健康づくり

次のページへ