整理収納から未来へ！あらゆる環境を『素敵』にするために（1/3）

家を建てることから生まれた疑問と向き合って

近くの小学校から子供たちの元気な声が聞こえる住宅街の一角。角を曲がるとコンクリート打ちっぱなしの個性的な家がありました。ここは、家づくりのプロである女性建築士が自らのコンセプトをめいっぱい詰め込んで造りあげた自分らしさにあふれた家であり、有限会社フタリノデザインオフィス・暮らしダイヤモンドの拠点でもあります。
この会社の代表を務めるのは遠矢菜織さん。赤と黒がよく似合うスタイリッシュな女性です。もともとは二級建築士として住宅の設計や建築を本業としていましたが、現在は鹿児島の整理収納アドバイザーの指導的な立場として活動しています。

遠矢さんが有限会社フタリノデザインオフィスを立ち上げたのは1998年のこと。起業当初は他の建築事務所と同様に注文住宅の建築を手掛けていました。ところが、家づくりの相談だけでなく、他のメーカーで家を建ててまだ1年ほどのお施主様から「ちょっと家をみてほしい」「リフォームしたいんだけど…」という相談が届くようになりました。「お客様の要望を聞いて、夢や希望をちゃんと形にしたはずなのに1年もたたないうちになぜ？」そんな疑問を持ちながら足を運ぶと、まだ新しいはずの家なのに物が散らかり雑然とした室内に愕然としたそうです。「どうやったら片付くのかしら…」お施主様の溜息が、遠矢さんにとって永遠のテーマとなった瞬間でした。

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