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軒天の修理は3通り。部分補修・重ね張り・張り替えの違いと選び方

瀧澤豊

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テーマ:軒天

軒天の修理は3通り
こんにちは。盛岡市で屋根工事を専門にしている瀧澤屋根工業です。

11月に入りました。盛岡の初雪は平年で11月9日ごろ。雪の前に家のまわりを点検していて、軒天(のきてん=屋根の裏側、軒の天井部分)のはがれやシミに気づいたという方からの連絡が続いています。

そこでよく聞かれるのが「軒天の修理って、どういう方法があるの?」という質問です。前回の軒天のコラムでは、シミやはがれが屋根からのSOSであること、その原因の見分け方を書きました。今回はその続きで、直し方の話です。

軒天の修理は、大きく分けて3通りあります。それぞれの違いと、どんなときにどれを選ぶのかをまとめます。


先に結論から書きます

  • 軒天の修理は「部分補修」「重ね張り」「張り替え」の3通り
  • 傷みが一部だけなら部分補修、全体が古いが下地が元気なら重ね張り、下地まで傷んでいれば張り替え
  • どの方法でも、原因(多くは屋根側)を直さなければ再発する
  • 軒天の換気口(軒天換気)は塞がない
  • 古い軒天は石綿(アスベスト)を含む板の可能性があり、事前の確認が必要
  • 足場が要るかどうかは、軒の高さと範囲で決まる


3つの修理方法の違い

部分補修:傷んだところだけ張り替える

シミやはがれが出ている部分の板だけを外して、新しい板に交換する方法です。

  • 向いている:雨水が入った範囲がはっきりしていて、ほかはしっかりしている
  • 良いところ:工事の範囲が小さく、短い日数で終わる
  • 気をつけたい:新しい板と古い板で色や質感の差が出る。周りも塗り直して色を合わせることが多い


重ね張り:今の軒天の上から新しい板を張る

既存の軒天を剥がさず、その上に新しい板を張る方法です。屋根でいうカバー工法の軒天版だと思ってください。

  • 向いている:軒天全体が古びているが、下地の垂木(たるき)や野縁(のぶち)はしっかりしている
  • 良いところ:剥がすゴミが出ない。古い板が石綿を含んでいても、剥がさないので飛散を避けやすい
  • 気をつけたい:下地が腐っていると使えない。中の状態が見えにくくなる


張り替え:全部剥がして新しくする

既存の軒天を全部剥がし、下地を確認・補修してから、新しい板を張る方法です。

  • 向いている:板がたわんでいる、落ちかけている、下地まで水が回っている
  • 良いところ:中の垂木や野縁を直接見て直せる。いちばん確実
  • 気をつけたい:撤去と処分の手間がかかる。石綿を含む板なら、飛散防止の対策をしながら剥がす必要がある


どれを選ぶかの考え方

私たちが現場で判断するときの順番を書きます。

  • まず、原因が止められるかを見る
  • 次に、下地(垂木・野縁)が健全かを確かめる
  • 下地が傷んでいれば張り替え
  • 下地が元気で、傷みが一部なら部分補修
  • 下地が元気で、全体が古いなら重ね張り
  • 古い板の石綿の有無も、方法選びの材料にする


軒天に使う素材

軒天の板にもいくつか種類があります。

  • ケイカル板(けい酸カルシウム板):今の住宅でいちばん多い。燃えにくく、湿気にも比較的強い
  • フレキシブルボード:セメント系の板。硬くて丈夫。割れにくい
  • 合板(ベニヤ):古い家に多い。水を吸うとはがれたり、波打ったりしやすい
  • 金属(ガルバリウム鋼板など):水に強く、塗り替えの手間が少ない。板金で仕上げる


雨が当たりやすい場所や、すが漏れが心配な軒先では、水に強い素材を選ぶと安心です。ただし金属でも、雨で汚れが流れない軒裏は汚れがたまって錆びやすいことがあります。素材ごとに得意・不得意があるので、家の状況で選びます。

岩手・盛岡ならではの事情

原因を直さずに軒天だけ直すと、また出てきます

ここをはっきりさせておきます。軒天が傷む原因の多くは、屋根・雨どい・破風板からの雨水、そして冬のすが漏れです。軒天は結果で、原因は上にあります。

盛岡や滝沢、紫波のように冬の冷え込みが厳しい地域では、軒先に氷ができて水が逆流するすが漏れが起きやすい。この場合、軒天をどれだけきれいに張り替えても、次の冬にまたシミが出ます。軒先の納まりや断熱、屋根側の手当てとセットで考える必要があります。

換気口を塞がないでください

軒天には、小さな穴の空いた換気口(軒天換気)が付いていることがあります。屋根裏に外の空気を入れ、湿気を逃がすための入口です。

重ね張りや張り替えのときに、この換気口をふさいでしまうと、屋根裏に湿気がこもります。冬の暖房で暖まった湿気が冷えた屋根で結露し、それが軒天のシミや野地板の腐れにつながります。雪国ほど、換気は大事です。修理後も、換気口がきちんと残っているか確認してください。

現場でよくあるケース

当社によくご相談いただく、典型的なパターンをいくつか紹介します。

ケース1:築30年代・化粧スレート屋根(部分補修)

玄関の上の軒天、一か所だけにシミが出ていました。屋根に上がると、軒先の板金の継ぎ目から水が入っていました。板金を直したうえで、シミの出た部分だけを新しいケイカル板に交換し、周りと色を合わせて塗装しました。

ケース2:築30年代・瓦屋根(重ね張り)

軒天全体の塗装がはがれ、見た目が気になるとのご相談でした。下地を点検口から確認すると、垂木はしっかりしていました。古い板は年代的に石綿を含む可能性がある板だったため、剥がさずに上から重ね張りを選びました。換気口の位置は新しい板にも開けて、換気を確保しています。

ケース3:築40年代・金属屋根(張り替え)

軒天が波打ち、一部は落ちかけていました。合板の軒天が長年水を吸い、野縁も腐っていました。原因は雪で曲がった雨どいからのあふれ水です。雨どいを直し、軒天を剥がして下地を入れ直し、新しい板に張り替えました。

よくある質問

Q. 軒天の修理に足場は必要ですか?
平屋の低い軒で、範囲が狭ければ脚立や室内からの作業で済むこともあります。2階の軒や範囲が広い場合は、安全のため足場が必要です。屋根や外壁の工事と同時にすると、足場を一度で済ませられます。

Q. 冬でも軒天の修理はできますか?
板を張る作業自体はできます。ただ、塗装は気温5℃以下では施工できないので、盛岡では仕上げの塗装を春に回すこともあります。雪が積もると足場の上も危なくなるので、できれば初雪の前がおすすめです。

Q. 自分でホームセンターの板を貼ってもいいですか?
おすすめしません。古い板が石綿を含んでいる可能性があること、原因が残ったままになること、2階の軒は落下の危険があることが理由です。

ここだけは気をつけてほしいこと

  • 見積りに「原因の手当て」が入っているか確認する
  • 重ね張りの場合、下地をどう確認したかを聞く
  • 換気口が修理後も残るかを確認する
  • 古い軒天の石綿の有無を、工事前に確認してもらう
  • 費用は軒の長さや高さ、下地の状態で変わるので、現地を見てからお出しします


まとめ

  • 軒天の修理は部分補修・重ね張り・張り替えの3通り
  • 選ぶ基準は「傷みの範囲」と「下地の状態」
  • 素材はケイカル板・フレキシブルボード・合板・金属。場所に合わせて選ぶ
  • 屋根側の原因を直さないと、軒天はまた傷む
  • 軒天換気は塞がない
  • 足場は高さと範囲しだい。屋根工事と一緒にすると効率がいい


屋根工事の専門店なので、軒天だけを見るのではなく、上の屋根から原因をたどって直し方を決めます。気になるところがあれば、写真を送ってください。

https://www.takisawaroof.com/yaneshindan

当社では現地調査・ご相談は無料で対応しております。LINEで屋根の写真を送っていただければ、最短即日でお返事します。お電話は 019-656-8345 です。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

瀧澤屋根工業 代表のタキサワでした。

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瀧澤豊(屋根工事業)

瀧澤屋根工業

屋根は生活に無くてはならないものです。だからこそ安全性が高く、安心して暮らすことができる屋根をつくりたい。長年培ってきた知識・技術・経験をいかし、お客様のニーズに合った屋根づくりをご提供します。

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