誰が相続人になるのか ~教えて!相続のキホン② @岩手 盛岡~
○相続放棄をするには
家庭裁判所に「相続放棄申述書」を提出しなければなりませんが、この申述書が家裁に受理されることによって、相続放棄の効力が発生します。
相続放棄の申述は相続人である本人が行います。ただし、相続人が未成年者(または成年被後見人)である場合には、その法定代理人が代理して申述することになります。
その後の相続手続きで必要になりますので、相続放棄申述受理証明書の申請も行います。
周辺知識として一般論を説明してはいますが、裁判所へ提出する書類の作成や提出代理は司法書士さんの職域ですのでそちらでも詳しい説明をしてもらえます。もちろん、当事務所から日ごろお付き合いのある司法書士さんをご紹介できます。
また、以下のページも参考にしてください。
裁判所HP 相続の放棄の申述
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_06_13/
○相続放棄の注意点
相続放棄を考える場合とは、多くの負債がある場合だけでなく、特定の誰かに多くの財産を譲るために自分の持ち分を放棄する場合が考えられますね。
しかし多くの人が誤解している落とし穴がここにあります。ここで説明した相続放棄というのは、裁判所に対して申し出る手続きを行うことです。でも、持ち分を放棄するだけならこの手続きは要りません。遺産分割協議書に、持ち分が無いと書けば良いのです。これは相続放棄とは呼びませんが、これも相続放棄だと勘違いしている人がとてもたくさんいます。
さて、一つのケースを考えてみましょう。
お父さんが亡くなって、お母さんに全財産を譲りたいと思った親孝行な一人息子がいます。お母さんのために裁判所に行って相続放棄の手続きをしてきました。その後相続手続きを進めると、普段は連絡も来ないイジワルな叔父さんがやってきて「自分も相続人の一人だから財産をよこせ」と言ってきました…。
相続放棄は、最初から相続人では無かったことになるのです。ということは、「相続人は母と息子」であったのが、「相続人は母とお父さんの兄弟」に切り替わったという事です。そして、一度出した相続放棄は取り消すことができません。
※誰が相続人になるのかは既出のコラムを参照
相続手続きには、関わる誰もが思いを持っています。しかしそれをちゃんと実現するためにどの方法がベストなのか。悩んだときはご相談ください。
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