今までと今から
子育て世代の生活習慣病を考える まちかど糖尿病指導薬剤師の笠原友子です。
自分で出来る改善方法をお伝えしていて
今は糖尿病の遺伝をあきらめない子育て習慣を探しています。
夏休みの宿題には親も子も頭を悩ましますね。
今年も、小学生の宿題応援♪「薬局体験会」を実施しました。
第1部では、実習付きの薬局のお仕事「お薬ができるまで」をご紹介しました。
今回は、
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夏休み、宿題応援☆薬局体験会2019
第2部「病気をふせぐ食べもののはたらき」
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のご紹介をします。
野菜の抗酸化力の実験「病気をふせぐ食べもののはたらき」
生活習慣病を発症する人としない人があるのは不思議ですね。
生活習慣の中でも、食習慣にその秘密は隠されています。
毎日食べて命をつないでいる食事、
野菜などには抗酸化作用があって
私たちのからだを活性酸素の害から守ってくれていることが知られています。
そこで、食べものの力に関心を持ってもらおうと
夏休みの初日に、小学生の希望者を集めて実験をしました。
今日のお話「病気をふせぐ食べもののはたらき」は
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野菜の抗酸化力を小学生と実験
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した話です。
小中学生に話したことは、
彼らの生活習慣を支える親世代に伝わり
親世代の生活習慣の改善にもつながります。
日頃地域で行っている「中学生を通じた家庭への健康教育のすすめ」で
感じていますし、なにより子供たちとの実験は楽しいです♪
薬と食べ物の座標軸
まず、簡単な薬効の勉強です。
薬と食べ物の座標軸を使って、
お口から入れるものが体に与える影響の強さを知って行きます。
私たちの口から入れるものには、その量と作用の強さから
「食品」として毎日食べるものから、
「薬味」として、量的に少なく食べるもの
「お茶・または薬茶」として、少ない量をし好品または薬効を期待して飲むお茶」
と順々に、量を少なく口に入れるものがあり
「麻薬・覚醒剤」のように、法律で規制して管理すべきものへと幅があります。
毎日食べる食品に
身体を健やかに保つ働きのあるものがあれば
知っておいて、心掛けて口にすると良いですね。
そこで、紫外線の害を受けやすい夏に摂るべき野菜には
どんなものがあるのか実験してみたわけです。
野菜の抗酸化作用の実験
ヨード製剤のうがい薬には、その酸化作用を利用して
微生物を消毒する作用があります。
※うがい薬で有名な株式会社明治のホームページよりhttps://www.meiji.co.jp/drug/meiji-ugai/learn/povidone-iodine/
ヨードのうがい薬の独特な褐色は
消毒として利用される酸化作用の活性を表します。
これは、くすりの相互作用に関わることですが、
たとえば抗酸化作用のあるビタミンCの入ったジュースを
同じ時間帯にのむと、ヨードのうがい薬は褐色の色を失い活性を無くします。
つまり効かなくなります。
したがって、
ヨードのうがい薬の色が消える野菜ほど
抗酸化力が強いと言えます。
この酸化・抗酸化の関係を使い
どんな夏野菜がその抗酸化作用によって
私たちのからだを守ってくれているのかを
実験で確かめました。
【実験材料】
・おろし器
・透明カップ50-60㏄位 または 白い器
・スポイト
・ヨードうがい薬
・身の回りの夏野菜や果物
ピーマン・にんじん・玉ねぎ・すいか・じゃがいも・トマトetc
【方法】
小学生低学年も参加する実験ですから
難しいことはしません。
夏野菜やフルーツを卓上おろし器でゴリゴリ削って
色が見えるように同じ透明コップに入れていき
決めた量のうがい薬を入れていきます。
抗酸化作用がある野菜のコップは、
あっという間にうがい薬の色が消えて透明になります。
一番透明になったのは、
子供たちが一番苦手な「ピーマン」でした。
糖度の高いフルーツ類は
逆にうがい薬の色が、さらに濃い褐色に変わります。(右端はスイカ)
じゃがいもは・・・
でんぷん質を多く含む野菜は、ヨードでんぷん反応で
紺色~紫色に変わります。
糖尿病など活性酸素の影響を受けやすい生活習慣病の方には
十分な抗酸化作用を持った食品を摂っていただきたいものです。
家に帰って、家族と他の野菜類も試してみると、ご機嫌でご帰宅でした。
体験は、何にも勝る教師となります。
家族で健康的にお過ごしいただけますように!