糖尿病学会に参加してきました。
こんにちは。
まちかど糖尿病指導薬剤師の
笠原友子です。
地域の学校の学校薬剤師もしています。
そこで今回は、「家庭の健康に役立つPTA活動」をテーマにお伝えいたします
家庭の健康に役立つPTA活動
それは、わが地区の学校保健委員会です。
昨夜、担当校の学校保健委員会に出席してきました。
PTA活動と言うと、とかく敬遠されがちと聞きます。
実は私もそうでしたので、
「どうせ参加するなら役立つものに」と取り組んでいたら
学校側も「ぜひ」と毎回ミニレクチャーの時間を用意してくださっています。
学校保健委員会と言うのは、聞き慣れない方もあると思います。
学校関係者、学校三師(医師・歯科医師・薬剤師)とPTA関係者で組織され、
生徒の健康をめぐる討議提案、対策検討をしています。
今年の学校保健7委員会のテーマは
「子供の生活習慣を確立するために」
~睡眠と歯・口の健康を通して~
7年前から、
小中学校合同の学校保健委員会になりました。
なぜ小中学校が合同で実施しているのかと言うと、
きっかけは、私が実施させていただいている
『生活習慣改善アンケート』にあります。
全校生徒向けに自分自身の生活習慣を見直すための
アンケート調査を実施してもらっています。
どんなアンケートかと言うと、
厚生労働省が実施している「国民健康栄養調査」の
短縮&中学生版に作り直した全35項目のアンケートです。
このアンケートをきっかけに、
未開催のままだった学校保健委員会が開催され、
アンケート結果を報告するうちに
小学校時代に身に着けた歯磨き習慣を継続できるようになど
健康に関しては小中の連携を推進する流れとなり、
小中合同の学校保健委員会が7年続いています。
学校保健委員会では、
小中学校の養護教諭が同じテーマで、アンケートなどの調査結果を報告し
私は全校生徒向けに行った「生活習慣改善アンケートの結果」より
テーマに沿った関連部分を抜粋してお伝えしています。
アンケート結果の報告を参考に
親も一緒に生活改善を考えていくこともあって
学校全体が落ち着き、真剣に聞く耳を持った、
感性豊かな子供たちが育っています。
鉄は熱いうちに打て
平成26年11月発表の文部科学省
「睡眠を中心とした生活習慣と
子供の自立等の関係性に関する調査の結果」によると
・朝食を毎日食べる子供は、ルールを守って行動すると回答する割合が高く【中学生・高校生】
・朝食時に家の人と会話が多い子供ほど、自分のことが好きと回答する割合が高くて【小学生・中学生・高校生】
・就寝時間が遅い子供ほど、自分のことが好きと回答する割合が低いようです【小学生・中学生】
子供が健やかに育つような生活習慣は、
親にとっても生活習慣病予防になります。
糖尿病などの家系的な遺伝を気にする方は多いですが、
遺伝素因に花を咲かせ病気に発展させてしまうのは、
ほかでもない日々の生活習慣です。
学校保健委員会で、
子供たちの生活習慣と学校での健康状態に気づくだけでも
大きく親の健康にも役立つことでしょう。
中学生全校生徒のアンケート結果を見ても
「もう体はおとな、でも心はまだ子供」の実態が見え隠れします。
たとえば、
睡眠時間の少ない生徒ほど
・ストレスを感じている傾向にあり
・家庭での食事時間が不規則で
・夕食を一人で食べていて
・朝食を食べていない。
ストレスを感じている生徒ほど
・朝食を食べていなくて
・食べていても一人で食べている
他にも、
・歯周病のある生徒ほど、夕飯を一人で食べていたり
・歯磨き回数が少ない生徒ほど、家庭での食事時間が不規則だったりします。
集計結果なので、ひとりひとりの生徒さんの生活実態を表したものではありませんが
これら生徒の親御さんの生活も中々ハードなものと思えますし
これを受けて入れている生徒さん自身も、
子供ながらに懸命に頑張っている実態が見えてきませんか?
学校保健委員会に参加したPTA関係者は
さまざまな想いを心に握りしめてお帰りだったようです。
出来ることから始めましょう
まずは親子で、
小中学校で一貫して提案している
【早寝・早起き・朝ごはん】を実行してみませんか?
帰り際に、小学校から「睡眠」についての講演依頼をいただいて来ました。
ここ4‐5年ほど人気のテーマです。
面倒ですが、生活習慣を変えることで生活習慣病は予防・改善できます。
学校保健委員会が家庭の健康に役立ちそうではありませんか?
今から始めようと思う方、お待ちしております。
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