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平成29年4月17日のNHKあさイチの、「こどもの食 頑張らない宣言」をご覧になりましたか?
仕事をしながらの子育ての中で、一番時間にも子供にも追われるのが食事つくりです。
安全安心な食事を食べさせてあげたい気持ちと理想通りには行かない罪悪感の狭間で、母親たちは父親たちが感じている以上に苦しみます。
あさイチの中で行っていたような、子供と一緒の食事つくりには、少なくとも2つのメリットがあると考えています。
1)母子の精神安定と
2)生活習慣病予防です。
1)母子の精神安定については
子どもと一緒に食事を作り食するのは、子供の精神を落ち着かせるのにも役立ちます。
母親の方は、子供の食事を手づくりで来た事自体が罪悪感から解放されて精神安定につながるようです。
子育て時代に10年間、行政ボランティアでの母子福祉推進員と、行政ボランティアをしていた中で必要を感じて元保母の友人たちと子育て支援サークル『あひるの親子教室』を開催していました。
『あひるの親子教室』では、集まるとまず親子で手作りおやつ作りをします。
お母さんと子供たちが家に帰ってから面倒がらずにもう一度作れるような簡単なおやつ作りです。
母親から片時も離れないような子供たちも、母親と一緒に粘土遊びのように粉をこねたり、ゼリー型に流し込んだりして、全員で食する頃にはすっかり打ち解け、自然と母親から離れて友達を作って遊び始めます。
時に母親が苛立つほどの失敗も、みんなで共有し子は経験して育つのです。
子供たちのお腹が満足してからは、元保母のスタッフに子供たちをお願いして、母親たちのお悩み交換時間を設けていました。
子供たちは、お腹も心も満足すると母親から離れて自立していくものですね。手が掛かりません。
2)手作り食事の満足感は、生活習慣病予防にもつながります。
親子で作った手作り食事の満足感は精神の安定につながり、過食予防になるだけでなく、手作りの食事の味わい記憶は味覚を育て、成人してからの食事内容に影響する事でしょう。
昔から「三つ子の魂百まで」と言いますが、ソウルフードと言われるものは味覚の記憶のある食品です。
添加物たっぷりの食事には、栄養不足になりやすい状態があります。
添加物によって栄養素が排泄されやすく、解毒の為に必要な栄養素量が加わって、さらに栄養不足を招きやすくなるのです。
金沢市で行われた疫学調査によると「3歳児の肥満度は成人時の肥満に影響」していました。
(※乳幼児期肥満と成人時肥満との関連: 石川県における出生後20年間の縦断研究 塚田久恵ら)
自身で行った金沢大学の修士課程で行った調査でも、3歳時の肥満度は成人時の肥満に影響していました。
精神的にも栄養的にも満たされない状態は、人は物を食することで満たそうとします。
子供の頃の味覚の記憶は大切です。
将来の生活習慣病の予防のためにも、是非とも親子で楽しんで食事を手作りしていただきたいものです。