生産現場や技術者のもとに眠る情報を、品質向上につなげる「宝の山」に（3/3）

SFの世界に憧れて、電機業界でソフトウエアエンジニアの道へ

　山中さんのものづくりの原点は、小学生のときに夢中になった、アメリカのSFテレビドラマ「宇宙大作戦」に端を発する映画「スター・トレック」シリーズです。
　「作品に登場する通信機や光線銃に憧れ、電子部品を買ってきてはそれらしいアイテムを手作りしていました。中学生の頃に凝っていたのは、テーブルテニスのテレビゲームづくり。今も、趣味部屋（写真）に3Dプリンターを備え、時間があれば制作に没頭しています」

　大学で電子工学を学び、エンジニアとして電機業界一筋でキャリアを重ねてきた山中さんは、定年退職後に「JDAI」を設立。現在も大手メーカーの液晶ディスプレイ工場の改善支援を手掛けています。週に何日か工場に常駐し、現場と連携することを大事にしているそうです。
　「それぞれのデータの持つ意味や、どのように表現すべきかなど、常に現場の意見を反映しながらシステム開発を進めます」

　長年サポートするクライアントでは、導入後も毎週現場に赴き、データ調整やトラブル対応など運用のフォローも丁寧に行っています。

　「この世界でよく言われるのが、〝ソフトにデータを食べさせる〟。データベースという入れ物に、ソフトに合わせてデータをおいしく料理（加工）して並べることで、より精度の高い解析結果を導くことができます。データは活用できてこそ価値になりますが、知識と経験がなければ難しいもの。まずは困っていることをご相談ください」と呼び掛けます。

（取材年月：2023年4月）

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⇒ソフトウエアエンジニアとして生産現場の困りごと解決に貢献