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本当に“歳だから”なのでしょうか
本当に“歳だから”なのでしょうか
60代に入ると、膝や腰に違和感を覚える方が増えてきます。
整形外科で検査を受けると、
「少し変形はありますが年齢相応ですね」
と言われることも少なくありません。
確かに、加齢により関節軟骨は少しずつ変化します。
しかし実際の臨床では、レントゲン上は軽度の変化のみ、日常生活に支障が出るほどの変形ではないにもかかわらず、強い痛みを感じている方が多くいらっしゃいます。
つまり、痛みの原因が“関節の変形そのもの”とは限らないのです。
筋力低下だけでは説明できない痛み
「筋力が落ちたから痛い」
そう説明されることもあります。
もちろん、加齢に伴う筋力低下は一因です。
特に太ももやお尻の筋肉が弱くなると、膝や腰への負担は増えます。
しかし実際には、筋力低下だけでなく、
- 筋肉の慢性的な疲労
- 血流不足による筋硬化
- トリガーポイント(筋肉内の過敏部位)の形成
筋肉が硬くなると何が起こるのか
長年の生活習慣、例えば
- 長時間の座位
- 片足に体重をかける立ち方
- 運動不足
- 過去のけがの影響
などにより、筋肉は部分的に硬くなります。
この硬くなった部分は血流が悪くなり、老廃物が滞りやすくなります。
やがて筋肉の一部に「しこり」のような状態ができ、これがトリガーポイントと呼ばれるものです。
トリガーポイントは、
- 押すと痛い
- 離れた場所に痛みを飛ばす(関連痛)
- 動き始めに強く痛む
といった特徴があります。
膝の痛みだと思っていたものが、
実は太ももやお尻のトリガーポイント由来ということも珍しくありません。
症例:63歳女性・階段で膝が痛む
【病歴】
63歳女性。
3年前から階段の昇り降りで膝が痛む。
整形外科では軽度変形。手術適応ではないとの診断。
【所見】
・太ももの外側と内側に強い圧痛
・お尻の筋肉が硬い
・膝周囲は腫れなし
・可動域は保たれている
関節そのものよりも、太ももと臀部の筋疲労・筋硬結が主因と考えられました。
【鍼灸での対応】
施術では、
太もも(大腿四頭筋)
お尻(中臀筋・大臀筋)
ふくらはぎ
に形成されたトリガーポイントへアプローチ。
鍼は、筋肉の深部まで刺激が届くため、硬くなった筋線維の緊張を和らげ、血流改善を促します。
さらに、
膝周囲の血流促進
腰部の緊張緩和
を行い、膝にかかる負担の分散を図りました。
数回の施術後、
「階段の痛みが軽くなった」と実感。
その後は月1回のメンテナンスで安定しています。
トレーニングとストレッチの役割
痛みの改善には、鍼灸だけでなくセルフケアが重要です。
① 太もも前のストレッチ
壁に手をつき、片足のかかとをお尻に近づける。
太ももの前が伸びるところで20秒。
② お尻の筋トレ(ヒップリフト)
仰向けで膝を立て、お尻を持ち上げる。
5秒キープ×10回。
③ ふくらはぎのポンプ運動
座ったままかかとの上げ下げを20回。
これらは、膝の負担を軽減し、
血流を促進します。
腰のセルフケア
腰痛も同様に、
筋疲労やトリガーポイントが関与している場合があります。
① 骨盤ゆらし運動
仰向けで膝を立て、左右にゆっくり倒す。
10往復。
② お腹の軽い引き締め
仰向けでお腹を軽くへこませ10秒キープ。
腹圧を高め、腰の安定性を保ちます。
③ 温める習慣
入浴でしっかり温め、血流を改善。
「年齢だから」で終わらせない
確かに60代は体の変化が出やすい時期です。
しかし、
- 変形が軽度
- 炎症が強くない
- 可動域が保たれている
このような場合、筋肉由来の痛みである可能性は高いと考えられます。
関節が壊れているのではなく、支える筋肉が疲れ、硬くなっている状態かもしれません。
まとめ
膝や腰の痛みは、必ずしも“年齢そのもの”が原因ではありません。
- 筋疲労
- 筋硬結
- トリガーポイント
- 血流不足
こうした要素が重なり、痛みを作っていることがあります。
トレーニングやストレッチで土台を作り、必要に応じて鍼灸で深部の緊張を整える。
その組み合わせが、60代以降の体には無理がなく、現実的な方法です。
「歳だから仕方ない」とあきらめる前に、
一度、筋肉の状態を見直してみてはいかがでしょうか。





