共有名義の土地の分筆
お茶ノ水大学で情報知識学会の
「シンポジウム~東北大震災と地籍情報~」が開かれました。
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震では東日本が大きく東方海上に向けて移動しました。それまで不動だったものが動いてしまったわけで、司会をされていた東工大の大槻先生が「不動産が動いた」という表現をされていました。
東北地方太平洋沖地震では津波により町全体の住宅が基礎部分をのこして破壊され流され、さらに不動産であるはずの土地が宮城県では(国土地理院ホームページ http://www.gsi.go.jp/bousai.html)
東方へ5m以上も水平移動してしまった状態で、土地の移動は一定量で水平移動した地域ばかりでなく局地的な変動をきたし、道路の道幅が狭くなっている場所や直線のはずの道路が折れ曲がってしまっている場所など問題は阪神淡路大震災よりも複雑なようです。特別な立法も必要であろうという発表もありました。
土地についての地籍情報の基盤には、正確な位置データが重要です。「あの杭から何m離れている」「あの塀の角から何m離れている」という相対的な尺度基準では構造物が破損し移動してしまったあとは位置関係が不明確になりやすと思われます。
地籍データにとって重要な位置情報を把握し記録しておくために、土地登記関連で測量を依頼する場合にはやはり「世界測地系」の座標データで記録する現地復元性の高い測量を依頼されることが大事だと思います。