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帰省時に

坂部智子

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帰省時に
離れて暮らす親元への帰省時には、
心身状態の変化や住環境のチェックをしましょう・・・とよくいわれるようになってきた。
めったに会わなくて、たまの電話だけでは実際のところはわからないし、
現状を確認するには絶好の機会。
しかし、日頃仕事でお会いしている、高齢の親御さん側からすると
「何をしても、じぃっと観察されとる」
「なんで?なんで?といちいちうるさい」
「『そんなんしとったら、“寝たきり”(或いは“認知症”)になるで!』とすぐ言われる」
と、甚だ不評。(年初めに訪問すると帰省時の不平不満が爆発しはる)
せっかくの帰省が減点法のチェック三昧では台無しになってしまう。
あくまでチェックは、さりげなく、一瞬で。
・家の中の様子が変わってないか
(布団、モノなどが 「~しっぱなし」になってないか)
・立ち座り、歩くとき、どこかにつかまってないか
・壁などに手垢がついてないか
・元々と比べておっくうになることが増えていないか
・会話のつじつまが合うか

気になるコトがみつかっても、もともとの性格、生活習慣、病歴、住環境、夫婦・親子関係などによって対応はちがってくるので、やみくもに慌てないように。
それよりも、親の変化(老化)を目の当たりにした時の、自分自身のココロのありようを、ごまかさずに、しっかりみる。
「親はいつまでも元気でいてほしい」という気持ちはおそらく誰にとっても素直な想い。
それがもし、元気でなくなったら?  私の場合は、「困る・・・」だった。
誰が?・・・「自分」が。
「これから大変になったら、自分が困る」コトの恐怖、嫌悪・・・
「親が困らないために」というのはキレイゴト(失礼)であって、「自分が少しでも困らないために」、親に対してあれこれ口や手を出すのだ。
(もちろん中には、そんな邪悪な心ではない人もいるのであしからず)

上述の親御さん側が、一番イヤだというのは、「お母(父)さんのためを思って・・・」というセリフだそう。

娘「こけたら危ないから、“お母さんのためを思って”、これをどけときって言うんやん!!」
母「骨折して寝たきりになったってかまへんわ!!どうせ痛いんは私や!!」
いやいや、お母さんが痛いだけではすまへんのです・・・
だから、子供たちは「困る・・・」と思うのです。
(ほっておく「困らない」子供がたくさんいるのも現実・・・)

誰だって歳をとる。
歳をとると、イロイロと出来ないことが増えていく。
その当たり前に対して、あまりに無防備だと、周りの情報に振り回され、不安や怖れだけが増強されてしまう。
認知症や寝たきりになっていくことが、その元凶ではないのです。
どんな状況でも「介護」の方法はいくらでもある。
そこにココロがちゃんとついていくか
介護される側とする側、両方の。

今回の帰省で、
まずは現状を知るとこからスタート。


どうぞ良いお年を!
穏やかに、楽しい時間をお過ごしくださいませ。

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