心配する側になって
火曜日、肺炎球菌の予防接種を受けに母を病院に連れて行った。
頼りになる男手??の登場で、あの、ナンギな病院までの坂道も、
車いすは余裕で登っていきました。
ここんとこ、小規模多機能施設からの連絡ノートには、
「夜間巡回時、ずっと開眼していた」と書かれていることが多く、
そのため、昼間はすぐにウトウトしだす。
車いすに乗ってても、コックリコックリ・・・
急ブレーキをかけたり、ジグザグ走行したりと、あれこれ母をゆさぶっては、
寝させまいとしてくれている。
しょうがないなぁ・・・という風に薄目を開けた母が、ふと、空をみあげた。
みるみる目が見開かれて、ぱぁ~っと、顔が晴れやかになった。
空を見上げながら、病院まで行った。
特に何も言葉は出なかったけれど、
久しぶりに、表情に気が満ちるというか、そんな感じだった。
そうやね、空見るなんて、久しぶりやもんね。
週末の送迎は、わずかな時間やし、
前に外出したのは、インフルエンザの予防注射の時で、
あの時は、ゆっくり空をみてもらうような余裕が私にまだなかったし。
父が居た時は、ずっと、ほぼ毎日、父が車で母を連れ出していた。
車を降りての散歩や、車窓からの景色を喜んでいた。
昔は車酔いがひどかった母だけれど、「お父さんの運転は酔わへん」といつも言っていた。
父にとっては、最高の賛辞だったのだろう。
そんなに仲が良い夫婦だったわけではないが、車ではホントによく出かけていた。
覚えてるんかな、
そうやね、
春になったし、またお出かけしよっか。
不思議なめぐり合わせ。
長年介護していた奥様を亡くされたご主人が、
車いす用のリフト付きの車を、いりませんか?と、
おっしゃってくださった。
ウチには父が気に入って最後まで乗っていた車があるし、
2台もつのはいくらなんでも・・・と、ちょっと躊躇していたら、
折りしも、昨日、その車を追突されて、どうやら廃車にせなあかんようになった・・・
不思議すぎるめぐり合わせ。
車いすを借りて、リフト付きの車をゆずってもらって、
そしたら、好きな時に一緒にお出かけできるね。
よし、決めた。