隣が火事
本日訪問のAさん(86歳女性、要介護2、独居)
ドアを開けると、びっくりするぐらい大きな猫が、のそのそ出てこようとしている。
たしか以前は、いなかった・・・と思っていると、
「預かっている」のだそう。
娘さんが飼っていた猫だが、最近娘さんの体調が良くないらしい。
息子さんやら、お嫁さんやら、近所の人らも、みなそれぞれ「えぇ歳」になっており、
あちこち具合が悪いところがあって、
「気が付いたら今は、なんか私が一番元気や」
「そやけど、用事ができるわけでもないし、せめて猫でも預かろかおもて・・・・」
とおっしゃる。
「こないに年寄りばっかり、ようさん長いこと生きて、えらいことや・・・」
「昔は、年寄りの数が少なかったから、大事にしてもらっとったけど、
こないにようさんおったら、そら、邪魔にもされる・・・」
「わたしらが、そうなった 一番初めの世代なんやろなぁ・・・」
「見本がないから、どないしていったらええんかも、わからんし」
「後のモンに、なんか役にたつとこ見せれたらええけどなぁ・・・」
と、おっとりと、たんたんとおっしゃった。
ただただ、頭が下がる。
がんばって、後をついて行きます。