大事なことは面倒くさい

久しぶりに、NHK「プロフェッショナル　仕事の流儀」をみた。
宮崎駿スペシャル「風立ちぬ」1000日の記録。
戦闘機好きと反戦への想い
はじめて実在の人物を描く
ファンタジーとはちがう
画面に映し出される姿、絶えず口から出るのは「面倒くさい」「面倒くせえなぁ」・・・

面倒くさい、面倒くせぇと言いながら、ある時点からぐいぐいのめり込んで行く・・・
研ぎ澄まされて行く…

あぁその感じ、ワカル…と思った。
もちろん、ワカルなどというのはおこがましいのだけれど、
自分レベルで置き換えてみて、そういう感覚になったことがある…というコト。

私は元来横着者なので、どうしても、「楽」を嗜好していて、
この仕事を始めたそもそもも、介護の「楽」を求めて・・・だった。
この「楽」というニュアンスを正確に伝えるのは難しいけれど、
環境整備やらの物理的なコト、自分にとって少しでも気持ちが楽になるようになどの精神的なコト…
介護をする中で、寄り添う中で、大事なコトだと思っている。
それは、もちろん今でも。
だけど、なんでかな。
なんというか、ほんの少し、何かこう、以前ほどしっくりこないというか、
特に父の入院、手術やらを通して、自分の中で何かが居心地悪げにザワザワしていたのだ。

「世の中の大事なことは、たいてい面倒くさい」

そうなのだ。
避けて通るのでなく、とことん面倒くさいところでジタバタすることが、
本当に大事な場合があるのだ。
「目の前に果てしない道が拓けたような気がします」（「風立ちぬ」主人公のセリフ）
そんな感じ。大げさでなく。

ここ二ヶ月ほど、忙しかったのも事実だけれど、
自分の考えや想いが、ずっと納まり悪くて、文字にして表すコトができなかった。
日常に相変わらずてんこ盛りのアホねたですら…

出口が開いた。
ようやく。

自分を持て余しつつ、父や母や、周りのいろいろも一緒に、
あぁ～面倒くさい、面倒くさいと言いながら、やっていこう。

大切なコトはたいてい面倒くさい。
「面倒くさい」と思うのは、大切なコトを気づかせてくれるのだ。