徘徊対策の現状
ちょっとした、「隙間」、「ゆとり」、「あそび」などが必要なモノはたくさんあるし、
無いとかえって構造上弱くなったり危険な場合もある。
しかし、ソコだけは動いてもらっては困る!ところが、ちょこっと動く・・・ことが
福祉用具の中にもけっこうあるのだ。
ごくごくわずかなので、不自由のない人からしたら 気づかないかもしれないし
上述の「あそびの範囲」などとも言われかねない。
けれど、わずかな体の傾きや、少しの体重移動でも転倒する危険がある場合は
最重要問題になる。
・折りたたみ式歩行器のフレームが、歩行時に数ミリ伸縮して動く。
・高さ調節ができるシルバーカーの握り手が、歩行時に気持ち程度 左右にぶれる。
・階段手すりを握ると、ちょっと回る・・・
・松葉杖のグリップが、ちょっと動く
・靴の中敷きの材質が、ちょっと滑りやすい・・・
・などなど多々・・
ホントに“ちょっと”なのだけれど、
そのために、余分の注意やふんばりがいることは多大なストレスだし、
それを怠ったために、起こる転倒・・・は、最悪。
「ソコが動くこと」が原因だと気づいている利用者さんやご家族は少数で、
実際の使用状況をみて、こちらが「もしかしたら・・・?」と伝えると
「あぁ~そうや~」とわかることも多い。
包帯やテープで固定したり、いろいろオリジナルな工夫がいる。
全ての人に完璧な用具など、もちろんないだろうけど、
もう少し、精度というか、必要な改善はたくさんあるのではないか・・・と
思うことが残念ながらとても多いのだ・・・