ふがいない
本日訪問のAさん(69歳、女性、要支援1)
脳出血による高次脳機能性障害で、日常生活の細々したことが困難。
ちょうど一年前にも訪問している。
当時は、退院後3か月ほど。
病院でいろいろとリハビリをして、体の機能はある程度回復をし、
家でも生活できるのでは・・・と帰ってきたところ、
とにかく“段取り”ができないため、家事全般がとてつもなく難しいと判明し、
しかも、見た目ではわからないため、ご主人の理解もえられず、
かなり精神的にしんどかった時期・・・だったよう。
本日、あれっ???この人やったっけ???と思うほど、表情が明るかった。
動きもスムーズ。
頭痛やふらつきが少しずつマシになってきたのもあるけれど、
“慣れてきた”コトが大きいとおっしゃる。
どんだけ言っても、見た目ではわからなくても、仕方ない。
でも、出来ないコトは、できない。
できないコトは、情けないし、ツライけど、でも仕方ない。
あきらめたのではなく、ただ、受け入れた。
そう言って笑うAさんの、笑顔のなんてハレバレしていること。
状況が画期的に変わったわけではなくて、今でも、理解の無いご主人に
腹立ったり、悲しくなったりはしょっ中する・・・らしい。
でも、今の自分はコレなんやから、できるコトは一生懸命やる。
出来ないコトは、助けてもらうしかない。
“受け入れる”と、言葉で書くほど、簡単なことではなく、
誰にもわからないし、誰にも変わってもらえない、壮絶な葛藤があったんやろうと
あくまで“想像”の範囲では思える。
そこを通り過ぎたAさんの、この明るい表情。
足取り軽く、Aさん宅を後にした。