一緒やったら
介護をしてはるご家族それぞれに、いろんな想いがあって、
どうしても譲れない・・・と言われることがある。
車いすはまだ使いたくない
ポータブルトイレは置きたくない
体位変換のクッションは、「これ」でないと・・・
トイレ誘導は、○時間おきでないと・・・
あんまり重症に見えるような用具は、まだ使いたくない・・・
挙げていけばきりがない。
はた目には、なんだかとても頑なに見えることもあって、
実際、イヤそれは違うやろう・・・ということもたくさんある。
けれど、ずっとそばで介護しているのは、その人。
(中には 普段はそばにいないのに、外から来て口だけ出す人もいますが・・・)
その“頑な”な(←あえて そう呼ばせていただくけれど)“想い”には、
必ず その人にとっては正当な理由も背景もある。
こちらの提供する“プロの理論(そんなたいそうなモンではない・・・)で、
すんなり納得していただくことももちろんあるけれど
理屈やら、なにやらではなく、心情的にイヤだという それに関してだけは、
その“頑な”のモトをほぐさないと、“根”が残る。
一番必要なのは、「時間」かな・・・
私も、振り返ると 母の介護を始めた頃ほど、
自分なりの“頑な”というか“こだわり”が強くて、がんじがらめだった。
知識や経験があっても、いや、かえってそれが邪魔もした。
今ならわかる。気づいたから。
自分がどうしたいか、ではなくて、相手がどうしてほしいのか だということが。
どんなに認知症が進んでも、「どうしてほしいのか」ということは、みてたらわかる。
試行錯誤になることは あっても、大きく外れることはない。
“頑な”ほぐし。
おしつけでなく、「気づく」きっかけ作りができないかと、あれこれ悩み中。