8000回を目標に
本日訪問のAさん(92歳、女性、要介護2)
団地の2階に娘さんと二人暮らし。
昨年末から歩行器をレンタル中。
しかし、最近少しずつ認知症が進んできている・・・とのこと。
訪問時間より少し早く団地に到着したので、階段の所で待っていると
道路の向こうから、ヘルパーさんに腕を支えられ、杖で歩いてくるAさん発見。
そのすぐ後ろから、両手に荷物を抱えた娘さんが帰ってきはった。
2階までの階段は、ヘルパーさんに杖を渡して、
Aさんは、手すりを持ち、脇の下からしっかり抱えてもらい、一段一段、
かなりの時間をかけて上がってくる。
娘さんが、小さな声で言いはった。
普段二人では、こんだけ荷物を持っては抱えられない。
せめて階段の下から、車いすが使えたら、一緒に買い物もできるけど・・・
車いす使いたい・・・とケアマネに言ったら、「歩ける間は、歩いたほうがいい」と言われた・・・・とのこと。
「こんなんでも、歩けたら車いす、使えないんですか?」と聞かれた。
訓練として歩くレベルと、生活として歩くのは、ちがう。
ヘルパーさんに抱えてもらって歩くのは、訓練になるかもしれないが、
娘さんと買い物に行くのは、生活。
歩行器でも、車いすでもこの2階から下までの上げ下ろしをする負担はかかる。
そして、Aさんが、階段を昇降する負担も同じ。
けれど、車いすに乗ったら、「買い物」を目的にして、出掛けられる。
歩行器だと「歩く」ことが目的になる。
いつも、歯がゆく思うのはこういうこと。
Aさんと、家族は生活をしているから、必要なのは、生活をするための福祉用具。
Aさんは、買い物が好きだと言う。
お店に行くのが、モノをいろいろ見るのが、カゴに欲しいモノを入れるのが、
好きだと言う。
その「買い物」に行く機会が増えて、その分階段昇降の機会も増えたら、
十分「訓練」のほうも出来て、まさに一石二鳥。
「歩けるから、歩行器」というだけでない、関わりが大切だと思う。
モニタリングの報告書には、しっかり書かせてもらいます。
(ちょっと、おこっている・・・)