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介護に手がかかる度合い

坂部智子

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テーマ:仕事のはなし

今更ですが、「要介護度とは?」について。

よく聞く話に、「なんで○○さんは要介護3やのに、うちは要介護1なん?」というような
認定結果についての不満がある。
「うちの方が、症状は重いのに・・・」という不満。

全く納得行かない場合は、都道府県の介護保険審査会に不服申し立てをすることもできるし、
更新まで待っていられないとして、変更申請をすることもできる。
(納得いく結果が得られるとは限らないが)

しかし、その前に、まず大前提として、
要介護度のそもそもの意味を理解する必要がある。

障害認定などのように、その人の心身の状態に応じて決まるというものではない。
「どれだけ介護に手がかかるか」ということが基準になる。

なので、例えば脳梗塞の後遺症による片麻痺がある場合。
Aさんは、動くほうの手足を使って、日常動作がある程度こなせる。
Bさんは、動くほうの手足をほとんど使わず、家族に介護してもらっている。
(全く同じ身体状況などというのは、まずないけれど極端な例としてあげました。
Aさん、Bさん 共に実在です。)

表現はよくないけれど
できないのか、がんばればできるようになるのにしないのかは、問題にならない。
どちらであっても、結果として、介護に手がかかれば、介護度としては重くなる
という現実。

制度そのものの根本的なところの、ある意味“矛盾”だとも思う。

なぜ、今日こんな話題か・・・というと、
ずっとがんばって、自分でしようとして、いい方の足に負担がかかり、
結果、転倒して悪化した・・・・というケースが続いたから。

Bさんは、車いすを押してもらって近所へ通院している。
Aさんは、ゆっくりと一人で杖歩行で近所へ通院していた。
そのAさんが、歩道で、前から走ってきた自転車をよけようとして、
バランスをくずして転倒したらしい。
健側(マヒが無い方)の大腿骨骨折。
歩けるようになる見込みは かなり低いとのこと・・・

話をきいて涙がとまらない。
なんともいえない、悔しさ。

もちろんAさんが、はじめから車いすを使えてたら・・・ということではないし、
Bさんが、車いすを使っていることに対する不満でもない。

けれど、なんというか、そう
こういうことが起こるんや・・・ということ。

介護度が重くて得だとか、軽くて損というのでもない。

けど、必要な人が必要なことを使えて、
状態が悪くなることを防ぐためには、
なんか、なにやろうな、なにかちがう? なんやろ?・・・とぐるぐる・・・

Aさんの意欲で、またいい方向に向かうことを願う。 

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