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かばんのフタは

坂部智子

坂部智子

テーマ:日々ねた

いつも肩からかけているかばんのフタが、
いつも開いている。(閉めると開けるのが面倒で)
いつも走っているので、
いつか中身が飛んで出て、落とすんちゃうか・・・・と思いつつ。

いつかがやってきた。
腕時計を無くした。
ひょっとしたら、どこかに置き忘れたのでは・・・と期待していたけれど出てこない。
これは、かばんから飛び出した・・・にちがいない。
(腕時計が、なんで腕になくて“かばん”にあるのか・・・ですが、
理由は、暑かったから)

時計を無くすのは、2度目。
ちなみに、傘は、しょっちゅう無くす。(去年、立て続けに長傘を2本無くした)
三つ以上のモノを持つと、必ず、そのうちの一つを落とすか、無くす・・・
(何においても、自分の限度は2つまで。このネタ書き出すと、つきない・・・)

無くす話じゃなかった・・・
かばんのフタ のこと。(まだ無くした時計に未練があるので・・・つい)

バスの降り口で、敬老定期を出すのに時間がかかっている人がよくいる。

カバンのチャックや留め具に紐をつけて、定期入れを結んでいる人もいる。
定期入れを引っ張り出す時に、紐に絡まった中身が一緒に飛び出して
かえって焦っている場面もよく見る。

バスから降りて、すぐにかばんのフタを閉める人と、開けたままの人とがいる。
杖をついている人は、開けたままの人が多い。
確かに、片手では、チャックを閉めるのは難しい。

ウエストポーチのチャックが開いていると、ちょっとした動作でもすぐに中身がこぼれる。

バスから降りて、杖を片手に歩き始めて、
お腹まわりで揺れているウエストポーチから
中身がこぼれ落ちて、拾うのに難儀している人に、
立て続けに3人出会った・・・・(すごい確率?)
みなさん、開け閉めは面倒で・・・とおっしゃっていた。

訪問先で、いろいろ聞いてみた。

年をとったら、かばんに困る。
杖をつくから、できるだけ、両手があくほうがいい。
リュックだと、おろさないと中身が出せない。
ショルダーは、肩からずり落ちる。
斜め掛けにしたら、かばんの位置によってはとても歩きにくい。
ウエストポーチは便利だけれど、お腹のお肉がジャマ・・・(人によるけど)
腕にかけていたら、“かっぱらい”が心配・・・・
バスでも、買い物でも、時間がかかると、うっとおしがられて心苦しい・・・

結果、
出かけるのがおっくうになる・・・・とおっしゃる。

段差や道の問題だけでなく、かばんでも、
一人で安全に外出することのハードルになっている・・・

なるほど、だから通販などで、
ポケットのたくさんついた、ベストやジャケットがけっこう人気なんや・・・

かばんのチャックのつまみ部分に できるだけ大きなキーホルダーや、
ストラップなどをつけて、引っ張りやすくする・・・ぐらいのことでも、
「あっ 便利になった!!」と、喜ばれることもある。

福祉用具ではなくても、
安全のために必要なモノ、ちょっとした工夫など、
情報収集がますます重要。

いつか・・・するんちゃうか・・・という不安は、遠からず当たるので。
(自戒を込めて)

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