沁みついて
母の好きないなりずし。
最近はなぜか“きつねずし”と呼び、日に何回も「きつねずし~」と言っている。
「なんかに(レシピが)載ってないンか~」と父が聞く。
おやおや 作ってみる気なんや・・・
コープさんのクッキングカード(20年以上前にためて整理してある)のファイルを
渡しておいた。
昨晩実現。
まあ 刻んである人参も牛蒡も、ちいさいこと。
細かく刻む・・・・と書いてあるからか・・・
昨日は、デイサービスの日じゃないのに、
昼間母が入る中でこんなこまめなことをやったんかいな~
そばに寄っては じゃけんにされて、トボトボか あるいはぶつぶつ言いながら
一人で部屋をうろうろしている母が浮かぶ。
もちろん 母の好きな物を作って喜ばせたいという父の想いも、
おいしいと言って食べるあの笑顔のためならという気概も わかる。
二人で居る時間は、もう少し一緒に過ごしてほしいと願うけれど、
父はあれもこれも 作ってみたいと、がぜん張り切っている。
まあ しかたないか・・・
おあげさんは、味の付いたのをコープで買ったらしい。
次は、自分で甘辛く煮いてみたいそうです。
母の まあ食べるのの速いこと。
いじわるのようやけど、一つずつ、お皿に乗せる。
「きつねずしやな~」 → 「ほんまや~」
「おとうさん 作ったんやで~」 → 「すごいな~」
「おいしいね~」 → 「おいしいね~」
「よかったね~」 → 「よかったね~」
と、一つのせるたびに 言いあう。
毎回新鮮に。
父は横で 満足そうに晩酌をしている。
しげジイ食堂 ますますハリキリ中。