経営コンサルタント業界の光と影:成功するための深い考察
こんにちは。「専門家を使う専門家」のコラムの翻訳者、えりかです。
今回のコラムでは、“コロナ禍での営業活動”についてのお話です。
このコラムの大きなポイントは、“リアルでの訪問営業では自社の企業イメージを発信すること”です。
そこで、まず営業とは何かを考えることが重要です。
さて、専門家を使う専門家の話が始まります。
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今回のコラムでは久しぶりに営業についてのお話をしたいと思います。
以前から、営業部門での困り事に対してはセミナーでその解決方法をお話していましたが、最近、お客様企業からご相談、問い合わせが増えている課題として、「新型コロナウイルス下でどのようにリアル(訪問)の営業を行ったらよいのか。」についてです。
「蔓延防止は終わったが、まだまだ感染のリスクがあるのでリアルの面談はなかなか実現しない。」と言われる営業責任者の方、はたして本当にそうでしょうか。
私事になりますが、私は緊急事態宣言下で顧客訪問が多忙であったことをお伝えいたします。
もちろん感染対策、ワクチン接種については万全の準備をしたうえですが、とにかく企業側からアポイントを頂き、リアルでの訪問のお呼びが多かったです。
逆に、私の知る某、企業向け教育会社では、「ほとんど企業訪問ができないので困った。」というお話をお聞きしました。つまり、リアルでの訪問のアポイントが取れないのです。
「何故、お客様企業が会ってくれないのか」について、そして「どうすればお客様企業に面談していただけるのか。」が今回のテーマです。
ここで「営業とは何か」を原点に立って考えることにしたいと思いますが、その前に事例を述べたいと思います。
ある企業教育を行っている会社での話。
A氏は、それまでの個人の受注の実績が認められ、めでたくA社の全社の営業責任者になりました。
そこでA氏は、これまで多大な受注を頂いたB企業に「前任の営業責任者からの引継ぎ」という名目でご挨拶を兼ねて、「ここなら簡単に受注できるだろう。」と言う読みのもとに出かけました。
A氏「初めまして、今回、前任者から引き継ぎ、営業責任者になりましたAです。何か従業員教育について仕事を頂けないでしょうか。」
B企業の社長「具体的な課題の話は担当役員に任せていますので、そちらと話をしてください。ひとつお聞きしたいのですが、私が前任者の方からお聞きしています御社の企業イメージからするといきなり仕事のお話をされるのは面食らっています・・・。」
A氏「私はいつもお客様のことを考えています。それが企業イメージですが・・・。」
B企業の社長「それはお越しになられるどの会社も言われますが、私が御社にお願いしていましたのは企業イメージが気に入ったからです。どうもあなたはお分かりになられないようですね。」と退席されました。B企業の社長は、A氏の会社の理念である「顧客の発展に貢献する。」という企業イメージが気に入っており、A企業の本業の企業内教育以外に、それ以外のいろいろなサービス、例えばM&Aや新しい調達先の情報提供など、A企業の直接のお金にならないサービスを重宝していたのですが、ここでのA氏の態度は自社の受注という欲望丸出しの姿勢に映りました。
A氏がこの会社で仕事を失ったのは言うまでもありません。
何がA氏に欠けていたのか、それは「営業とは何か」についての基本的な考え方です。
営業とは企業イメージを発信し、それに共感を得る顧客を見つけることです。
特にトップセールと言われる階層では、これができないと経営者から相手にされません。
例えば、テスラの最高経営責任者であるイーロン・マスク氏は、自分の人生の目標を「人類に貢献する」と言っておられ、これを企業イメージとして発信されています。そのためにスペースXでは何々、テスラ社では何々、とこの企業イメージを関連する事業でシステム的に組み立てて個々の事業を見事に連携されています。だから賛同者、つまり顧客の心をつかんで離さないのです。
イーロン・マスク氏の思想は「人類と地球を救う」という壮大で純粋な思いです。
そのためにスペースXで「人類を火星に移住させよう」と考え、その達成までには長い年月がかかるので、それまでに地球環境の悪化を少しでも遅らせるためにテスラ社で電気自動車を開発・製造しています。
また、アップル社では同社は経営理念がないといわれていますが、アップル社の故スティーブ・ジョブズ氏が出した経営哲学は「Think Simple」です。「シンプル」とは私なりの解釈では自然の状態、つまり自然環境と人間社会の機能を維持したままうまく共存させ、発展し続ける状態=Sustainableを意味していると思います。
サスティナブルな社会を築くために、国連が17の目標を設定したのがSDGsです
製品では、iPhoneのデザインもシンプルでボタンの数は最小限。そしてアップルのサプライヤーに対しては、Apple サプライヤー責任基準として、差別の禁止、ハラスメントや不当な扱いの禁止、強制労働の防止などをあげています。もちろん社内、社外で人権デューデリジェンスに取り組んでいます。まさに企業イメージがシステム的に統合されています。そして個々が見事に連携されています。
反対に、ある自動車部品メーカーの例ですが、行動指針として「環境の保全」をうたいながらホームページのトップでは化石燃料を使う機器の部品を掲示しています。これでは行動指針と主力製品の連携も取れていませんし、企業イメージがシステム的に構築されているとは言い難いと言えます。
新型コロナウイルス下で営業マンとしては「リアルの顧客訪問ができない。」「アポイントを入れても会ってくれない。」という嘆きを持たれている方は、一度、考えなおしてください。
あなたはあなたの会社の企業イメージを発信していますか?
その企業イメージがシステム的に構築されていて、経営理念、行動指針、主力製品、サプライヤー選定基準など、個々が連携されていますか。これらが万全であれば、必ず共感頂ける顧客はいます!
企業イメージを伝えるのはWebではなかなか伝わりません。
五感、リアルによる面談での肌と肌との皮膚感覚で初めて伝わります。だから企業イメージをしっかりと伝えることができる営業を行うことにより、リアルの面談を成立できるのです!
それでは面談時に具体的にどのような用件で企業に申し入れればよいのでしょうか?
これについては企業によって答えが違いますので、別途、ご相談に乗らせていただきます。
追伸:「企業イメージ」は「企業文化」と同じではないかと言うご質問をよく受けますが、「企業文化」は内なるもの。「企業イメージ」は外への発信であると解釈しています。
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