SILIMの思い
みなさん、今回のテーマは普段みなさんが家族や友人、同僚などからの相談を受けたり話を聞く際、使っている”きく”という言葉についいてです。
きくには大きく聞くと聴くの二つがあります。
この違いやこの二つの違いによってどんな効果があるのかについてお話ししていきます。
最後までご覧くださいね^^
実は、SILIMが行っているカウンセリングでは”聴く”ということを意識しながら行っています。カウンセラーが使っている聴くとはどんなことなんでしょう?普段使っている聞くとはどんな違いがあるかにも着目していただければと思います。
そもそも”聞く”と”聴く”の違いは??
では、さっそく二つの違いについてから整理していきましょう。
聞くとは
聞くとは、調べていくと以下のような意味が出てきます。
ききとる。耳に入れる。音声を耳に感じる。きいて理解する。などの意味があるようです。
つまり、この聞くは自然に音などが耳に入って音声として感じるというイメージだと思います。そして、この聞くは多くの人が使うきくでもあると思います。
例えば、道を聞く、聞き耳などといったように使われるかと思います。
では、聴くはどうでしょう?
聴くとは
これも調べると、以下のような意味合いがあるようです。
良く・詳しくききとる。きき入れるなどが出てきます。
この聴くにはよく見ると違いが出てきます。
それは、漢字の中に「目・心」が入っているという点です。聞くには入っていませんよね?ここにも違いがありますね。
つまり、この聴くは耳以外に目と心を使ってきくということをしていることだと考えます。
辞書には、耳をつきだし、まっすぐな心でよくきくとも出てきます。
聴くにはこころが関係していることからも話を聴く側の姿勢にも違いがあります。
ここで注意は、どちらのきくも話をしている相手に対して関心をむけている状態であるということです。
ポイントなのは話をきく側の姿勢に注目してみてくださいね。
聞くは、”話をしている人”に関心を向けています。
例えば、「親の言うことはきくべきでしょ」と話す人に対して「そうだよね」と同感を示します。また「そうかな?私は。。。」と自分の意見を伝えたりします。
それに対して、聴くは”話をしている人の関心事(テーマ)”に着目します。
同じように「親の言うことはきくべきでしょ」と話す人に対して「(あなたは)そう感じるんだよね」「なぜそう感じるんだろう」などと伝えていきます。
どちらも同じように話をきこうと気持ちを向けていますが、聴くは一緒に同じ方向へ寄り添うというイメージが付きやすいかもしれません。
聞くだと中には「話したのに、なんかすっきりしないな」「自分の話よりも相手の話の方が多かったな」などと不完全燃焼のように感じる人もいるかもしれません。
※引用:国語辞典、漢語林
なぜ、カウンセラーは”聴く”を使う?
なぜ、カウンセラーは聴くと使ってカウンセリングを行っているのか。
それはですね。
カウンセリングというのは、相談者と一緒に相談者の思いや考えについて考えていくことを行っていくものです。砕いていくと、相談者の辛い悲しいなどの気持ちはなぜ起こるのか・今どのような状態のなのか・どうすれば回復しやすいのか・自分はどうしていきたいのかなどについて一緒に話をしながら考えていくプロセスだと考えます。
なので、相談者と同じ方向へ一緒に考えていくという面でもカウンセラーは”聴く”を使って話を聴いていきます。
二つのきくを使い分けていこう
ここまで、聞くと聴くの違いとカウンセラーが聴くを使う理由などについてお話ししてきました。
なぜこの違いを分けるのかは、私は話をしている側も話をきく側両者のために使い分けるものだと思います。
ここでお伝えしたいのは”聞く”という姿勢がダメだとは決して考えていません。なぜなら、どちらのきくも話をしている人に対して関心を向けているためだからです。
ただ、話をしている側の印象や話をきいている側のこころの面持ちによっては”聴く”ではなく”聞く”を使った方が気持ちがリラックスしやすいこともあると思います。
なので、私はこの使い分けがとても大切なのだと思います。
正直、聴くにはエネルギーが必要です。カウンセラーはプロなので安心してくださいね^^
例えば、家族のすべての話に聴くを使うと「自分の話もしたいのに。。。」とこころの中で葛藤が起こるかもしれません。これは話をしている側も「聞いてくれているのかな?なんか怒ってる?」と感じるかもしれません。両者にとってあまりよくない状態かもしれません。
「じゃ、気持ちを込めていないの?」「適当に聞くの?」という意見もあるかもしれません。
そういうわけではありません。
どちらも話をしているあなたに関心があるため、話を聞いています。
「使い分けなんて難しいよ!!」という方には、ここでワンポイントです。
話のテーマの中で、聞くと聴くを使い分けてみるのはどうでしょうか?「このテーマは、一緒に考えた方が良そうだな」という場合は、聴くを使い一緒に悩むのも話をしている人の安心の確保の一つになるかもしれません。
どちらのきくもとても素敵な行為なのですよ^^
そこは誤解しないでほしいなと思います。
あなたの今お持ちのキャパを感じながら、使い分けてみてくださいね^^
もし、「大切な人だけど、自分じゃ、ちゃんと聞けているかどうか」と不安に感じている方などがいらっしゃいましたら、一度カウンセリングで話をしてみることもお伝えしてみてください。
「一緒に考えてくれる人がここにもいる」と少しでも安心や選択肢の一つにSILIMがなれればと思っています。