避難所に行かなくてもいい家を建てたい

浅井知彦

浅井知彦

テーマ:地震に強い/耐久性に優れた家

今回は大きな災害時にお世話になる避難所と家の関係について書いていきます。


避難所はこういうところ


地震や台風などで自宅が被害を受けたとき、あるいは自宅にいると生命に危険がありそうなときに行くのが近隣にある避難所です。

大抵の避難所はこういう体育館や公民館のような場所が指定されています。

体育館の避難所

ホテルや旅館のような施設が避難所に指定されていたら良いのですが、緊急時に命を守るための場所ですから大抵快適性は二の次となってしまっています。

最近はダンボール仕切りなども用意して貰っていますが、快適に過ごすのは難しいでしょう。


ダンボール間仕切り
大学産業のダンボール間仕切。

テント間仕切り
寝屋川市ではテントでプライバシーを確保。


いくら間仕切り等の設置が増えてきたといっても、このような場所での寝泊まりではプライバシーもほぼありません。

特に高齢の方、持病のある方などには厳しい環境でしょう。

また、ペットのいる方は最初から避難所に入ることを諦める人が多いようです。


家が避難所になれば


そもそも避難所とは「災害から命を守る場所」です。

つまり自宅が避難所と同等以上に安全であれば、災害時に避難所に入らなくても良いのです。


避難所と同等以上に安全な家とはどういう家なのか・・・これについては過去のコラムにも書いています。

【参考】「丈夫な建物に避難してください」「安全な建物に避難してください」の意味


避難所と同等以上の「丈夫な建物」「安全な建物」というのは、まず鉄筋コンクリート構造と考えて貰って間違いないと思います。

特に壁式鉄筋コンクリート構造の住宅は、過去の災害でも大きな被害が一度もない構造です。

鉄筋コンクリート住宅
RC壁に囲まれた部屋であれば、台風、地震、土石流などの被害を防ぐことができますし、災害後もそのまま生活することができます。

つまり家を家族の避難所にすることができるそういう住宅です。


RC壁のシェルターは無駄ではない


鉄筋コンクリートの壁に囲まれた部屋は、普段の生活でも無駄にはなりません。

防音効果が高いので、シアタールームや音楽室にも使えますし、予備室として応接間、ゲストルームにしても良いでしょう。

鉄筋コンクリート住宅
そもそも適切に窓を配置すれば普通に部屋としても使えます。

高齢の方、持病のある方、大事なペットと生活されている方は災害時でも自宅で過ごせる避難所と同等以上の安全性の家をつくるのが安心なのではないでしょうか。

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浅井知彦
専門家

浅井知彦(一級建築士、コンクリート診断士、マンション管理士)

レヴォントリ株式会社 一級建築士事務所

素材メーカーで研究してきた技術者としての経験を生かし、鉄筋コンクリート造の住宅を提案。快適な住空間に仕上げるため、デザインありきではなく機能性重視の家づくりを行っています。

浅井知彦プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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